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#017('04.12.9/'04.12.10修正)
■石川梨華4th写真集「華美」
まず、全体的な話から。その点での感想は一言。「普通に写真集だなぁ」。
変な感想ですね。
モーニング娘。の娘たちの写真集の場合、「モームスメンバーが出した写真集だ」という一種の「バイアス」がかかっていると思うのです。「モーニング娘の」という言い方は極端ですかね。なんと言いますか、「グラビア以外」の部分で人気を得てきたアイドルが「グラビア」として出す写真集だというバイアスといいますか。この点についてはいつか書いてみたいと思っているんですけれど、今回は主題から完全によそに行ってしまうので書きません。それだとなんだか漠然としていて、読んでる方にはなんのことかよくわからない書き方になってしまうかも知れませんが。
石川さんのこの写真集に話を戻します。とにかくこの写真集はその「バイアス」がなくても全然一つの写真集として成り立つ、そんな写真集だと思ったのですね。それが「普通に写真集だなぁ」という感想の源泉だったりします。
たぶんそれは、石川さんの被写体としての成長のせいだと思うのですね。1stと2ndはとてもいい写真集でした。ただこれらは、カメラマンが「石川梨華」をどう切り取るかという点で非常に巧かったという写真集だという感じがするのですね。彼女自身は、ただそこに存在していれば良かった。
それが変化したのが3rdだと思うのです。彼女自身が、自ら「被写体になる」ことに能動的にかかわれるようになった。そんな印象を3rd写真集で持ったのです。なので「石川、成長したなぁ」というのが、3rdを見たときの感想として存在していました。
そして、その印象をさらにこの4thは強めてくれたのですね。受動的に「撮られる」のではなく、自分からむしろ「撮られに行く」、そんな成長が見えたのです。それはグラビアを本職ととしてその土俵で勝負している「グラビアアイドル」達に負けてはいない、そんな「撮られ方」を「本来はグラビアアイドルではない」彼女が獲得している。この写真集を見てそう思ったのですよ。それが「普通に写真集だなぁ」という感想につながっています。
3rd を見たとき、彼女がモーニング娘。のメンバーの中で「被写体」として一歩ぬきんでているのではないか、という感想を書いたのですが。今回はその印象をさらに深めましたね。
☆
全体的な感想はその辺にして、もっと微視的な感想です。
彼女の写真集は「水着の枚数が少ない」ということがよく言われていました。確かにそうだと思います。で、そんないままでの写真集に比べると、今回は水着の割合が多いです。
三種類の水着を着ています。前半にでてくるピンク、中盤のこげ茶(?)、そして後半の黄色。全てビキニです。
フルビキニなのはピンク編と黄色編ですね。こげ茶は下がホットパンツです。
面白いのは、ピンク編がアクティブな明るい印象なのに対し、こげ茶編が「静的」なイメージがあるということですね。(黄色の枚数はあまり多くないです。)
そして。自分的にはこの「こげ茶」ビキニの一連の者写真にやられてしまいました。この一連の写真で見せている彼女の表情が、信じられないくらい良いのです。特に、このビキニを着て写っている一枚目のショット(バストアップでこちらを見ている画像)は、個人的には今までの彼女の写真の中でベストと断言しちゃいます。
とにかくこの写真集の肝はその「こげ茶ビキニ編」に集約されるかも知れません。自分は、セクシーとか色っぽいとかそんな感想を抱く前にただただ「綺麗だなぁ」という思いを抱くしかなかったのです。梨華ちゃんキレイだよ本当に。
このこげ茶ビキニについて説明しておくと、この写真の彼女は下はホットパンツですが、ただ、小さめのものなので、体のラインは意外と出ていると言っていいかも知れません。そして胸部について。今までで一番面積の小さいものだと思います。それゆえ彼女のバストラインが明確に出ているものなのですが、にもかかわらず、じぶんはむしろこれらの写真に「キレイだ」という、セクシーな部分とはやや離れた感想しか抱けなかったのですね。それだけ、彼女の表情や、立ち姿が、純粋に「キレイ」です。
ピンク編のビキニは、躍動感故に、彼女の体のラインが魅力的にでているショットが多いです。そちら方面に使いたい方には(そちらってどっちだよ(笑))最適かもしれません(爆)。
特に、テトラポットのところで撮った写真。下からややあおり気味に捉えたショットですね(この時は下にまだGパンをはいている)。この写真は彼女のウエストのラインを見事に捉えています。「ウエストが色っぽい」というのは前々から感じていたことですが、それを見事にファインダーにおさめていますね。それ以外、海岸でフルビキニで踊ってる(?)ショットとかも好きだったりしますね。
さて。まあ、水着の話に話題が集中してしまったのは、実は言いますとこの写真集、着衣ものの方がちょっと「弱い」印象を受けてしまったのですね。
着衣もので自分が「来て」しまったのは、最後の方に登場する白いノースリーブの写真ですね。なんという清楚さ。しかし、これはホンの数枚しか掲載されていません。
それ以外はどちらかというとあまり印象にのこっていないのです。そもそも着衣ものの枚数が少なくあまり重要な位置づけになっていない感じだとは言え、なんだか残念に思いました。
「大人っぽさ」を意図したと思われるショットがいくつかあるのですが、これらがなんだか「普通」になってしまっているのですね。もう少しセクシーな方向に振っても良かったかも知れません。水着であそこまで露出できる度胸があるのですから。その方向が無理であれば、逆にもっと明るい感じのものを増やせば良かったかも知れませんね。最初の見開きにあるスナップ集みたいなノリのね。その系統の写真では、白玉を食べてこちらを見ている写真。これがキャワいいです。このショットもお気に入り。
いずれにしても、着衣もので何か一点でもいいですから大きなポイントがあるシチュエーションがあったら、もっといい写真集になったような気がしますね。
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ところで、この写真集は「カメラマン二人」ということが「売り」として前宣伝で言われていたわけなのですが。正直その効果がどの辺に現れて居るのか、どうもわかりませんでした(^^;)。
それから。今回彼女の「お尻」を捉えたショットが多いです。石川さんのお尻は前々からかわいいと個人的には思っていたんですけれど。今までの写真集ではあまりそれを捉えてくれたものがなかった。それが今回、明らかにお尻を狙ってる写真がいくつもあって、それが自分的には嬉しかったです。そもそも「女の子はお尻」派ですし自分(笑)。
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とにかく、石川さんのファンは買って下さい。彼女の「被写体」としての成長に感動するでしょう。さらに、今までの写真集ではあまり見られなかった、彼女の体のラインに感じ入ることでしょう。(元々スタイルのいい娘ですしね)。
そうでない方には、「普通の」写真集に見えるかな。そんな気がしています。