中学生野球部員のためのメンタルトレーニング

メンタルトレーナー 加藤史子


メンタルトレーニングとは、

  「野球が上手くなりたい」とか「強くなりたい」という野球部員の気持ちに応えて、どうしたら強くなれるのか、どうしたらもっと上手くなれるのかという方法として、心の動きに着目してトレーニングするのがメンタルトレーニングです。
  ただ練習だけしていても、心の成長がなければ成果はついてこないし、心が強くなければ試合で実力も発揮できません。ここでは、心を強くするために何が必要かを明確に伝え、それを自覚しながら練習に取り組むことで相互の成果を高めることができます。また、試合でどのように心をコントロールすることができれば、実力を最大限発揮できるのかを伝えトレーニングすることで、自信とより前向きな状態をつくりだすことができるのです。
  中学生にも理解できる簡単な方法を使い、心を鍛え、結果を出すことを目的とした心のトレーニングです。

メンタルトレーニングの目的
  1. 心の持ち方一つで練習の質も効果も上がる。そのための心の持ち方を学ぶ。
  2. 自発的な心の動きを促し、自ら練習に取り組む姿勢をつくる。
  3. 自信をつけるために自分に何ができるのかを明確にし、できるように援助する。
  4. 自分で決めた取り組みで結果を確認しながら、自分の力を信じることができるようになる。
  5. 野球以外の場面でも心をコントロールし、より自分の望む結果を手に入れられるようになる。
メンタルトレーニングの効果

  公立中学校3校の野球部員約100名に以下のメンタルトレーニングを行い、その後どのように自分の変化があったかをアンケートとヒアリングによって調査しました。その結果は以下の通りです。

    【やる気について】
    【自信について】
    【今シーズンへの期待や将来について】
    【その他の変化について】
 以上のようなプラスの変化が9割以上ををしめていました。感じ方は人それぞれですが、自分にとっての問題意識や内面を見つめ、成長しようという意欲がどの生徒にも感じられました。


メンタルトレーニングの実際

T.試合で最大限に実力を発揮する方法

 緊張したときに落ち着いてプレーするためにできること
    1.呼吸法
    2.センタリング
    3.心の中のつぶやきをプラスに変える
    4.イメージトレーニング
 以上の方法で、試合にのぞむための心構えを強化することができます。また、試合中に緊張したときにも、どのようにすればいいのかを知っていることで安心して自信を持って試合にのぞむことができるのです。


U.心を強くする方法

 練習の効果を上げ、心を強くするために必要なこと
    1.やらされて練習しているか、自分から練習しているかの違いに気づく実験
    2.ただ練習しているだけなのか、この練習の目標は何かを意識して練習しているのかその違いに気づく実験
    3.目標を持って取り組むために、自分の目標を設定する
    4.目標達成のための行動に移す
  自分の現時位置を知り、そしてどこへ行きたいのかゴールを明確にし、ゴールまでの道のりを自分で見つけ、それを自分で進みながら、自分の強みを増やし、弱みを克服しながら成長を確認していくことで、練習の成果に伴い自信も育てていく、練習の成果を最大限に引き出すためのメンタルトレーニングです。

詳しく内容を知りたい方は、12月発売予定のメンタルトレーニング実践ビデオをご覧ください。






中学校野球の技術向上に関する情報

はじめに
以前は体力的に恵まれ、小さいときから野球に親しんだ子ども達が たくさん野球部に入部してきた。 最近は、少子化傾向で運動系部活も次々と廃部に追い込まれている。 当然、野球部に入部してくる子どもたちも確実に変化してきている。基礎体力のない子どもたちでも野球を楽しくやれるようにするのが、 我々中学校野球部顧問の務めである。 楽しくとは、取れなかったボールが取れた、打てなかったのが打てるようになると言うことである。 野球の本当の楽しさを味わい、技術を身に付けるには我々がどのように関わっていけばいいのか。 公立中学校での指導はどうあるべきか。原点に戻って考えていきたい。

松戸市立常盤平中学校:石井忠道
(このコーナーの責任者です)


皆さんからの発言も取り上げたいと思います。
日々の実践から学んだことをぜひ公開して下さい。

誰でもうまくなれる中学校野球!
これだけはやっておきたい中学校野球!



基礎体力づくりの徹底と
メンタルトレーニングの成果

---公立学校の限られた生徒の中からでも、 指導によっては大きくかわることができる---
<はじめに>
平成10年度念願であった全国中学校軟式中学校野球 大会に出場することができ、三位に入賞 しました。
ここに至るまでの過程に、手ごたえを感じることができた ので、自分の記録として、18年間の監督生活をここに納めてみようと思 いました(少し振り返って・・)。平成4年より、松戸市 内(21校)で現在まで7連覇しました。そのうち県大会において、平成 5年準優勝、6年三位、7年三位、8年優勝、9年準優勝、本年優勝、ま た関東大会においては、3年連続4回目出場という道のりを歩んで きての本年でした。
ここ数年、県内において常に上位に入っていますが、決して優れた選手が いたのではなく、どこにでもある公立中学校と同様にご く普通の生徒達を導いての結果です。
公立中学校はどこも同じような問題(生徒指導上も含め)をかかえていま す。その中で、苦労して指導している多くの先生方の何かの役に立てば幸 いです。
限られた選手を、いかにその気にさせ「歩」を「金」にまで底上げしてい ったかの一例を述べてみたいと思います。
「飛車」や「角」がいなくとも、「歩」が野球にとっての「金」になり、意識が向 上すれば必ず結果が出せると信じています。技術的なことは技術指導書を 見れば出ているので、そこについてはあまり触れずに、姿勢や意欲を、ま た心構えなどについて述べてみたいと思います。

基礎、基本練習の一例
◎基礎。基本を徹底させるためには
単純な練習を、いかにあきさせずにやらせられる指導力が、指導者側にあ るかどうかです。
そこでよく聞く話ですが、生徒達は同じ練習をやらせるとすぐにあきてし まうので色々なことをやらせている・・・・。これは、 実は指導者の方があきてしまうのであろうと感じるが違うでしょう か。
なぜその練習やるのか、指導者が十分理解できてないと徹底は計れない。 そして、その練習の大切さを本当に理解していることが必要です。
例) キャッチボール (もうこれは野球の命)これ に全ての野球の内容が含まれていると思ってよいと考えます。腕の振り方、 かまえ方、フットワーク、体重移動、これらが出来るようになるためには、 それらを単独に練習しても上達はない。キャッチボールがすべてです。
これがきちんと出来れば、投手づくりのほとんどが出来上がったと考えて もよいくらいでしょう。
このキャッチボールを出来るようにさせるためのトレーニングが一日中、一 年中、三年間毎日、毎日あきずにやらせることが大切です。
よく、キャッチボールが出来てないチームが真似事の牽制球や、あるいは トリックプレイまでやり、そして自滅していくチームをよく見るのは残念 です。
◎キャッチボールはフットワーク
体重の移動により、必ず手 (投げる手)が上がってきます。また、下半身のバランスは右利きなら、右 足に一瞬全体重がのり、左足へと移動させることが出来るようにさせる。 プロ野球の選手の中にも上手な者と下手な者がいます。川相選手(巨人)な どは、フットワークの基本がきちんとできていると思います。
キャッチボールをおろそかにしているチームが多く見られる。だから、体重 の移動が前のめりになっている感じの者がよくいます。シートノックの時に すぐにチェックし、アドバイスが必要です。
緊張したゲームになればなる程、ノックのときにチェックした選手はだいた いスローイングミスしています。
◎ここで、遊撃手について
遊撃手はだいたいチームの中で運動能力が高く、肩にも自信のある者を多く 起用しています。しかし、自信があるがゆえ、深い三遊間のゴロを大暴投す ることがよくあります。今回の全国大会では2回戦、準決勝と続けて、たい へん上手な遊撃手の暴投がからんで得点にむすびつきました。野球の難しさ を感じました。
(例)この深い当たりを何もなかったかのように、鋭いワンバウンドで投 げさせることができるか。


<良いフットワークを身につけるには>
これはきっとどのスポーツでも適用する基礎トレーニングの一つとなると思 います。
まずは、股関節、ひざ、足首、手首の柔軟性を身につける。そして、大腿 二頭筋、大腿直筋、内転筋の強化、「腰を低くして捕れー!」と、ただい いながらノックしている指導者は、できる選手がいる時にしか勝てないと 考えています。
◎誰でも低く捕れるような体力をつけてあげれば良い。
この下半身の強化の一例
これではほとんどの選手が一定のフォームになりました。
@腰の高さを一定にして、開閉の連続(大腿筋、ひざ、足首の強化)(塁 間二本位)
(1) (2) (3)
(1)(2)の繰り返し


A@の姿勢での反復横跳び
二人組ではBはグラブを持ち、AはBのグラブにボールを入れてあげる。ボ ールの出し入れを行います。
(20秒2セット)
AB




(外側筋、内側筋の強化)
◎特に内転筋はバッティング時にも大変重要な筋力となる。
良い例 悪い例




◎投手
まずはコントロール
前記したように、キャッチボールがきちんとできれば投手づくりはできた ようなものです。体重の移動、内転筋の使い方、ひざ、足首の柔軟性が あれば、もちろん腹筋、背筋はいうまでもありません。
運動の四原則(リズム、バランス、タイミング、リクラリゼーション)これ ができる者を見つけられるとgoodです。走り高跳びの上手な者は投手には 最高。この四原則が全て必要となっているからです。しかし、いない時も あるのでこのコツを教えていくことが大切になります。私自身、伸びるボ ールなど投げられる投手に、いまだに出会っていません。
・スピードがなくてもあるように見せる。
・タイミングを考えて投げられれば投手はできる。
・変化球の使い方-----
変化球は基本的な投げ方、握り方は教えます。あと は本人の工夫、手、指の長さ、関節の柔軟性などでかなり違ってきます。
遊び感覚で覚えるのが一番よいようです。 あとは本人の指先で、どのくらいの感覚をつかむかだと思います。
※この良い投手の陰には、必ず良い捕手がいます。
例)ランナー三塁で思い切り変化球が投げられる、どんな球でも必ず捕って くれるという安心感があれば良いボールがいくものです。 また、配球は捕手の最高の楽しみであります。見逃し三振をとった時は捕 手としても一番気分のよいときです。 投手が意図的にボールを投げられるようになると幅が広くなります。 意図的なボールはボールに威力があります。
特例)スリーボールにしてからの配球
心理状態→スリーボールになってしまったのではなく、スリーボールにし たのだと思えれば楽に投げられるはずです。


◎バッティング
いろいろな理論がありますが、バッティングは100人100様という基本 的な考え方から、素振りの基本の一例を紹介します。
まず、中学生段階で家で素振りをして来いと言って何人して 来るでしょうか?。やる生徒はやるではチームとしてはレベルアップしません。 よって10回でも20回でも学校で素振りをやらせ、それ見ることが大切です。
・バットを支える筋力の強化
特にリストの強化、そして広背筋、大円筋、僧帽筋などの強化とその柔軟性が 必要と考えます。

リストや上記の筋力の強化と 柔軟性がつき、バットが前へ大きく振れるようになった。






肩からバットを出す習慣を身 につけさせるための練習です。これは何げない打ち方や何げない素振りが、 いつの間にか肩よりバットが下がって出て行く者が良く見られるための矯正 練習です。
※バットは肩から出るのだということを身体にしみこませるためにやって います。




◎素振り
各自のペースで振らせます。全員で声を合わせて一緒に振ることはさ せません。自分のタイミング(各コース、高低、球種など)で集中して振 らせるようにします。 最後にダウンとして、逆のスイングも行います。<
◎走塁
走塁に限らずだが、どんな時でもボールから目を離さない。
良く見かける例ですが、内野ゴロで一塁を駆け抜けアウトと思い力を緩めて、 全力で走ってもそのまま通り過ぎてしまう、踏んだ直後振り返りボールの行 方を確認しない選手が見られます。
盗塁は、塁を盗むことと書いて「盗塁」、この言葉を教え込みます。決して 足が速くなくても走れるものです。
特に三塁への盗塁は、賢い選手が出来ると考えます。
◎捕手
盗塁の予知、読みがあれば肩が弱くともアウトはとれます。 後はフットワーク、素早さです。

◎自主性
どんな練習どんな場合においても、そのねらいをはっきりと もたせること、理解させることが大切です。自主的な雰囲気をつ くれるかどうかが、大きく勝敗を左右してくるようです。
監督の手のひらの中でいかにころがせるかが勝負です。 どんな苦しい練習をした後でも、「明日も野球や りたいな」と思わせて、一日が終われば指導者の勝ちと いうことになると思います。
「辛い、苦しい」を「楽しい」の発想に置換えるトレーニングが大切と なります。
《自主性の一例》
今回の関東、全国大会での宿舎の生活は、起床時間も消灯時間も決めて いませんでした。
ゲームの時間に合わせて、食事と出発の時間を決める、 それに合わせた生活、生徒自ら決めた時間内での生活をする、そうすると 怒るタネが減り、それがお互いの幸せとなりリラックスできました。(生徒 自ら、散歩や素振り、ミーティングをしていました.)ここに至るまで の指導は、日頃からの指導なしではできることではありません。
《何をしにきたのか》対戦相手との勝負ではなく「自分に勝つ」を、常に ねらいとして来ているのでこのような生活ができたようです。

◎辛い練習、厳しい練習⇒⇒楽しみへの置換え
これはメンタルトレーニングを要した専門のカウンセラーからの指導です。
まず、基本的な発想の転換の例です。

「コップの水がもうこれだけしかない」 「まだ、これだけある」との 考えかたの違い。
「もう1回しか攻撃がない」ではなく 「まだ1回攻撃がある」ではないか。

◎イメージトレーニングの徹底
《メンタルマネージメントの学習(心をどのように扱うかということ)》 定義
@メンタルマネージメントとは、いかなるプレッシャーの下でも必要 に応じて、安定した精神状態を保っていることが出来る確率を高める手法です。
A《勝者と敗者の違い》
大会参加者のうち5%が、他の95%から勝利を手に入れ ています。 (100チーム参加したなら、そのうち5チームしか本当に勝とうとしていない) この5%と95%の違いは「考え方」である。
(例、全国大会に参加しただけで満足というチームが多いのでは・・・・ 「ここまできてしまった」・・・・・・etc)
Bつまり勝つつもりでなければ、勝つ可能性は始めからないと思います。 そしてその上の努力なしには、たとえ勝っても何も残らないと思います。 選手の素質で勝つことは次元が違うと考えています。

◎監督が怒るとき
(例)ゲーム中に 以前はただ厳しく指導していたことが多くありました。しかし、じっくりと そのねらいを考えると・・・・・。
まず、第一の理由で、はっきりしていることは 良いプレーをしてもらいたい、冷静なプレーをしてもらいたい、ピンチをしのいで もらいたいなどがあると思います。それならピンチの場面で、監督として何を したらいいのかが問われます。
(例えば声のかけ方として)
「三振するな」
「さっきみたいなプレーしたらダメだぞ」
「あがるな」
「負けるな」
個々に多少の差はあるにしても、これを聞いた選手はどう思うのでしょうか。

◎ストロークとして、他者の存在を認めるための働きとして
1、肉体的(物理的):マイナス要因:ぶつ、たたく、つねる
プラス要因:なでる、抱く背負う、握手
2、精神的(心理的):マイナス要因:怒る、けなす、馬鹿にする
軽蔑、悪口、侮辱
プラス要因:ほめる、認める、ほほえむ
励ます、勇気づける、あいづち
うなずく
上のような指導者側の行動で大きく変わるような気がします。

◎最後に
以上、取り組んだ練習の一部を羅列しましたが、義務教育の公立学校で指導 している方々は、毎年変わる選手の中でいかに育てていくかがいつも悩み (逆に楽しみ)であると思います。
特に運動能力の高い生徒が集まりにくい地域や、地域がら部活動を指導する上で やりにくい所もあると思います。しかし、それをやりやすようにするのも指導力で はないでしょうか。
このような中で、地道に鍛え上げ結果が出るようになり目に見えない大きな伝統が 継承し始めたところで、公立の場合は転勤という逃れられないものがあるのが 残念ではないかと思います。しかし、また次の学校で新たな気持ちでつくり あげていくのも楽しみであるとも言えます。
そして何よりも大切なことは、部活動の指導だけではなく、生徒指導上のことも やらなくてはならないので、日頃から率先して部活動を 行う環境づくりをしておかなければならないと思います。


1998年全国大会出場チームの身長・体重
学校名 身長p 体重kg
羊丘(北海道)167.856.7
中田(宮城) 166.655.7
松島(宮城) 170.261.6
波岡(青森) 169.861.0
東林(神奈川)169.658.6
古里(栃木) 170.458.7
星稜(石川) 172.562.3
長泉北(静岡)174.162.0
日新(岐阜) 168.354.5
美ヶ丘(奈良)167.854.7
中部(兵庫) 167.658.0
磐梨(岡山) 168.564.3
鏡野(高知) 171.864.7
三和(沖縄) 166.851.5
赤江東(宮崎)168.364.2
常盤平(千葉)165.655.5
全国平均169.058.9
※レギュラーメンバー9名の平均身長・体重                                           
全国・関東・千葉・松戸・各上位チームのスポーツテストの記録
学校名反復横跳び 垂直跳び 背筋 握力 上体そらし 体前屈 50m 幅跳び ハンド 懸垂 持久走
常盤平中(全国三位・関東二位)  57.861.3113.935.958.114.07.0646130.417.25分21秒
S中(全国一位・北信越一位)                7.0345129.08.3 5分54秒
T中(全国三位・関東一位)  49.761.2134.337.859.610.37.1345129.69.0 5分24秒
T中(全国八位・東海一位)                 6.9048236.013.55分40秒
F中(全国八位・関東三位)  47.461.3125.741.050.79.1 7.1041926.55.6 5分55秒
N中(千葉二位)         49.354.9120.938.558.510.57.4044329.26.7 5分37秒
W中(千葉三位)49.060.3142.050.456.313.66.6949430.57.5 5分31秒
S中(千葉八位)        52.156.0131.637.253.611.37.0245929.515.65分40秒
S中(松戸二位)45.860.2135.338.553.67.0 7.5841926.04.0 6分13秒
M中(松戸三位)        48.753.4127.936.658.38.6 7.2042727.56.7 5分35秒
全国平均 45.355.8121.137.754.08.7 7.4342027.06.3 6分13秒
常中一年次 42.649.374.5 27.154.010.87.9137522.95.3 6分14秒
常中二年次 57.356.9106.033.957.912.87.2342325.212.05分27秒
97年卒業生・三年次 58.455.2131.137.054.011.47.0241529.29.6 5分22秒
96年卒業生・三年次 53.663.6117.043.056.58.5 6.8145930.68.2 5分31秒
※今年度本校と対戦した学校です(太字は各種目のトップ)。
《考察》 ◎本校は三年生でレギュラーの記録を取り上げてみた。他校においてもレギュラーの記録である。 他校と本校を比較してみると、
柔軟性・・・・毎日のPNFトレの成果か?
反復横跳び・・捕球姿勢のフットワーク、捕 球姿勢の反復横跳び、ラダー
トレ等の成果?
50m・・・・・一番早いもので6秒8である。 底辺の底上げ?PNFトレーニ
ングの成果?
懸垂・・・・・年間通じての懸垂トレ、うんて いトレ?
持久走・・・・練習の中においてのインターバ ルトレーニングの成果?、反復
練習のシブトさからくる持久 力の強化?
背筋力、握力・両方共に全国平均より下回る。 年間通じてトレーニングを行っ
ているが、現在の方法を考えな ければいけないと言える。また
は、体格(全国、関東大会におい ては一番小柄)からくるもので、
脚力よりも筋力アップはしずらい のか今後の課題である!
*脚力・下半身についてはトレーニングの効果がかなり出ていると思われる。
■千葉三位のW中が、全国でもダントツに近い体力はなぜなのだろうか?。 ■全国八位のT中の走り幅跳び、ハンドボール投げは驚異的な数字である。 元々持っている筋力にはかなりのものがあったと考えられる。この記録に対 するトレーニングは何か?。そして中でもI君の記録は 凄い。(50m6.4、幅610m、ハンド43m、懸垂21回、持久走4’50”)
脚力が元強かったようだが、その上にさらにランニング系のトレーニング 多く取り入れたと聞く。
登りのダッシュを多くやった成果か、コーンを置いてなどの工夫をした ダッシュ20種類くらいやった成果か?。おそらく背筋や握力もかなりのものだろう。
監督の声「ひと冬越えて下半身の安定ははっきりと違いがでた。」
■全国一位のS中の体力は全体的なバランスから見ると特に落ちるものはないようだ。 また個々においても同様のようである。
ゆえに今回の勝利の裏には・・・技術、采配、特にメンタル面 (参加しただけで満足ではない<全体中の5%>目標が掲げられ、 監督と選手の一致した『気』が、しっかりと自然と通じ合い無理がなかったこと が大きな要因ではないかと憶測する。)



石井 忠道




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