たまには葉山でシーカヤック

行った日:2000年9月30日(土)

場所:神奈川県葉山町沖

      天候:くもり時々小雨


(シーカヤックとは?)
シーカヤックとはその名のとおり海で遊ぶカヤックで川用のものに比べて船が長く、直進安定性があるのが特徴、時には沿岸を散歩するように漕いだり時には磯場や入り江を探検したりして自由自在に動き回れる海の乗り物です。


思えば10年ほど前は時折シーカヤックをやっていたのだ。知り合いのショップでシーカヤックツアーを開催していて神奈川県三浦沖で遊んだものだったが最近はすっかりご無沙汰でした。
  今年の春の寄居カップで「長瀞の鬼」なるチームを組んだ萩原夫婦のBBSでお馴染みの「赤鬼ちゃん」(寄居カップレポートを見てね)はリバーカヤックもシーカヤックも大好きなパドラーで日本全国の川や海を漕ぎまくっている強者だ。いっしょに遊ぶ時や酒の席などでたまにシーカヤックの話題になり「川もいいが海もサイコー」なんて言うものだから私も虫がうずきだし「うーむ たまにはやってみたいなぁ」なんて思い、赤鬼ちゃんに「今度誘ってちょーだい」「よぉっし、じゃあ9月30日あたりでどぉだい」「けってぇい!!と事はトントンはこんて゛いったのだった。

道路が比較的すいていたこともあり赤鬼ちゃんに指定された集合場所の「葉山公園」に朝8時に到着、駐車場には多数のシーカヤックを積んだ車がある。
 「すげー、葉山はシーカヤックのメッカなんだなぁ」なんて感心していたら、どうやら今日はシーカヤックの草レースがあるらしく9割くらいはその参加者のようだ。集合時間の9時より若干遅れて赤鬼ちゃんが到着、私に貸してくれるカヤックを車に積む時に後部のラダーを壊してしまったそうで駐車場で部品交換してなんとかなったらしい。
 今回貸してくれたカヤック「ノースウエストカヤック社・ケイデンスLP」は10年前にシーカヤックをしていた頃によくレンタルしてもらった頃のカヤックで重量はあるが安定感があるので個人的に好きな艇だ。葉山公園脇の浜から佐島マリーナ方面に向かって出発、この日の海は限りなくベタなぎだひさびさに漕ぐ海としては安心なのだ。

                   

目の前の長者ヶ崎までガガァーッと漕ぐが5分で腕がすぐに疲れた(笑)しばらくダブルブレードのパドルを漕いでなかったので筋肉がなれていないのだ。まぁそのうち慣れてくるはず(?)である。
 
 長者ヶ崎の岩の間を赤鬼ちゃんがスルスルと入って行くのでついていくと、目の前で数匹の小魚が跳ねた!と思ったら続けて数百匹の小魚がドバババッと跳ねた!!
 その光景はスゴイの一言で艇の進む先々で次々と跳ねまくるので「オーッ!すげー!!」の連発になるのだ。赤鬼ちゃんに聞くと小鯵だという、なに?小鯵?小鯵といえば駅弁の
「小鯵の押し寿司」だ。これでゴメキチへの土産は決まったな(笑)
 そんな事を考えていたら艇の周りに無数のカツオノエボシが漂っていた。見ている分にはカワイイのだが、触るのは遠慮したいところだ。
 長者ヶ崎の先にある小島に進むと再び魚の大群が跳ねまくる、気のせいかこっちの方が魚がワンサイズ大きいような気がする(笑)
 
 小島の近くで小さな漁船が長い手モリで漁をしている(アワビかウニか?)大型の水中メガネをのぞきこみながら片手で手モリ、片手で魯を漕ぎ巧みに移動していく、まさに職人技だ。

 
 あいかわらずベタなぎの沖合いを滑るように進むと今度は大きな魚が単独で跳ねている音がドボンだ、沖合いをシーカヤックやディンギー(小型ヨット)などがめいめいに海を楽しんでいる。
 大型のヨットが停泊していて夫婦で釣りをしている。さすがに大型ヨットは手が届かないが、シーカヤックやディンギーは我々でも楽しめる気軽な海の道具だ。などと考えつつ漕ぐ。とにかく気分がいい、大海原を漕ぎ進む開放的な気分は川には無い感覚だ。

 赤鬼ちゃんはのんびり漕いでいるのだろうが、さすがに速く、たまにスピードをあげないとおいていかれそうだ。体もだんだん慣れてきたのか、漕ぎ続けても苦にならない。

 佐島公園にかかる橋の下の細い水路から佐島港に入っていくと浅瀬でおじいさんが貝を掘っていた、聞くと「アサリだよ〜」との答え、港の隅に上陸してしばし休憩、空が曇っているせいか暑からず寒からずの陽気だ。佐島港でUターンして元の場所に戻る。

あいかわらずあちらこちらで小魚の大群がドバババッと跳ねまくる。中間地点あたりのカモメのたくさんいた浜に上陸して昼食を食べにいく、赤鬼ちゃんはウェットスーツのままでも入れる食堂を何件か知っていて、そのひとつの中華料理屋にて昼食をとった。

再び漕ぎ出すとさっきのカモメが岩礁の上でひしめきあっている。このあたりで小雨がパラパラと降ってきたがたいした事はなく降ったりやんだりが続く、長者ヶ崎を周らずに首の部分の浜を歩いてショートカット、浜の白い砂は全て貝の殻なのだ。

赤鬼ちゃん曰く、ここは「ヒデキの浜」なのだそうだ。その昔、西条秀樹がここでサーフィンのマネ事をしていたのでその名になったらしい(笑)

「はぎちゃんカンゲキー」

スタート地点の浜に上陸してゴール。ひさびさにやってみたシーカヤックは最高に楽しく漕いだ海には楽しさが満載でした。

特に「小魚数百匹ドバババ跳ね」は言葉では形容しがたい面白さでしたよ。赤鬼ちゃん、ホントサンキューでした。

PS:JR逗子駅に寄り「小鯵の押寿司」をおみやげに買って帰途につきました。