| 愛をもとめて5000キロ!! | ||
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第3話 |
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9月16日(日) 無敵のうに丼
頭痛で目が覚めるが、肌寒くて久しぶりの布団からなかなか出る気がしない。 その後も、そのままのペースを保ち宗谷岬めざしてひた走るが、もう少しで最北端の碑というところで目の前に鳥が、頭を横に振りよけようとするが次の瞬間、首が外れそうな衝撃がヘルメットを通して伝わってくる。う〜む もしかしてあの鳥はオサマビン・ラディンの手先か? まるで世界貿易センタービルになった気分だ。しかし俺は崩れないぞ〜!(鳥さん ご冥福を祈ります。 合掌) |
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清く正しい日本人の観光客的記念写真。それにしても寒かった!! |
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約1時間弱で目的地に到着しお目当ての樺太食堂に入る。ここは「うに丼」が売りだ。店内に入るとライダーには専用の席がありそこに強制的に座らせられる。間髪をいれずに名物のおばちゃんが注文を取りに来る。 彼 : 「じゃぁ 私もそれをお願いします。イクラで」 彼 : 「・・・・・」 俺 : 「普通でも結構量は多いよ。俺はこれで十分だよ。」と意見する。 しばらくの沈黙.................... 彼 : 「じゃ、じゃぁ〜 大盛でお願いします。」 そして、大盛のうに丼が運ばれてきて俺と彼は顔を見合わせる。 すっ すごい! まさしく無敵だ!! 2人でうに丼を喰いつつ地図を広げながら情報交換をしていると、おばちゃんが「これから何処行くの?よかったら見てね」と稚内の観光案内のパンフレットをくれる。食べ終わると少し休息して彼より一足先に店を出て出発する。(後日発覚したが、うに丼は毎日3000円らしい) |
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寒いので今日はR40を行けるところまで南下することにし、夕方頃に中川町付近まで来たので中川町営のキャンプ場で夜を越すことにする。ここは無料のログハウスがあるらしい。買い物を済ませキャンプ場に着き荷物を降ろしているとキャンプ場設備の補修作業をしていたおじさん達に囲まれ、またもや質問攻めにあう。どうしてBMWはこうもおやじ達の気を引くのだろうか? 荷物をもってログハウスに入ると大阪のカップルライダーがすでに荷物を広げ夕食の準備をしていた。空いているスペースに陣取り寝床を確保し大阪のカップルと雑談していると、広島からカブで来ている人が買出しから帰ってきた。どうやらこの日は4人だけらしい。近くの温泉で汚れを落としてから、夕食を作り腹に詰め込む。 |
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9月17日(月) アンニュイな一日
誰かのいびきで目が覚める。外は濃い霧が出ている。 しばらく1人でのんびりしていると雨音が聞こえ出し、それはだんだん大きくなっていく。大阪の2人は大丈夫かな〜なんて心配していたら。雨音に混じってバイクのエンジン音が聞こえる。まもなくドアが開き全身ずぶ濡れの男性が入ってきた。彼は、隣町のキャンプ場でテントを張っていて天気が悪くなってきたのでここに避難してきたそうだ。しばらく世間話をしていると、また雨音の中をバイクのエンジン音が近づいてくる。そして、またもや全身ずぶ濡れの青年が入ってきた。彼は富良野から礼文島を目指している途中で、この大雨に遭遇して避難してきたそうだ。雨はさらに強く地面を叩くのであった。 お昼頃になるとまた1人、宮崎からきたおじさんが避難してきた。その人と入れ替えに、朝からなにも食べていないという最初に避難してきた人が大雨の中、無謀にも買出しに出て行ったのである。その後、みんな不思議と会話をすることもなく、雨音の中をアンニュイな時間が流れていく。やがて買出しに出た人が戻ってくると雨も上がる。なんてタイミングの悪い人なんだろうと思う。 雨が上がったので富良野から来た青年と歩いて買出しに行くことにする。20分ぐらい歩いて町外れにあるコンビニに着き夕食を買う。俺がのんびりしていると青年は買い物を済ませ先に帰ってしまった。 ログハウスに戻りしばらくまどろむ、日が傾いてくると温泉へ出かけのんびりと湯船に浸かり、その後夕食を作る。目玉焼きを焼いていると富良野から来た青年が生卵を持っていることに驚いている。そんなに驚くことなのかな? と思いつつ料理を終わらせ、それらをビールで胃袋に流し込む。食後は地図を眺める。 |
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9月18日(火) 当麻1、当麻町へ進攻す
自然と目が覚める。今日も空は厚い雲で覆われている。熱いコーヒーで眠気を飛ばし出発の準備をし、みなに挨拶、旭川を目指し今日のスタートを切る。 |
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つかの間の青空にしばしバイクを止める..... |
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R40をひたすら南下し、比布町の田んぼの中を走っているとトンボがビュンビュンと飛んできて次々とバイクやヘルメットを直撃する。まるで20mm機関砲の対空砲火を受けているようで結構怖い。トンボの攻撃が一段落すると「当麻町⇒」と標識が出てくる。気がつくとそっちにバイクを進めていた。 JR当麻駅に着き、この町にはなにがあるのか調べると「当麻鍾乳洞」がどうやら名所のようだ。とりあえずそこへ行ってみる。想像では山の中にひっそりと鍾乳洞があるのかと思っていたが、到着してみると立派な駐車場や施設が整備されていて完全に観光地化されていた。しかも、鍾乳洞見学は有料だ。俺は見学をあきらめ土産物屋を眺めていると、アンモナイトの化石を発見する。値段も手頃なので1つ買う事にし選んでいると、店のばあちゃんが「1000円のは800円でいいよ」と言ってくれるが結局700円のものを買うことにする。お金を払い「おばちゃん、これ中川町で捕れたやつ?」と質問してみると「いや〜 どこだか知らないね〜 問屋は札幌だけど」と正直に答えてくれる。 2時間くらい経っただろうか爺ちゃんが疲れたところで出発することにした。 キャンプ場の管理事務所で受け付けを済ませるとコインランドリーがあることを教えてくれる。 しばらくすると、タイヤのスキール音とともにボーボーうるさい車のエキゾーストがキャンプ場に響き渡る。 |
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9月19日(水) アナーキーな夜
犬の鳴き声で目が覚めた。 今日は、とりあえず富良野方面を目指すことに決め出発する。途中、旭川ラーメン村に寄るがやはり時間が早くてどの店も開店していない。しかたなく吉野家の牛丼を食べ、美瑛に向かう。 美瑛駅につくと、やはり若い女性観光客が多くなんだか嬉しくなるが、駅前でお姉ちゃんばかり見ていても危ないので、観光名所を目指す。写真で見るのと同じ、あの景色の中を走るのは実に気持ちがいいが、観光名所はラブラブモード全開のアベックだらけで、ちょっと居心地が悪い。 |
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美瑛の丘は厚い雲に覆われていたのであった。残念..... |
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ひと通り見たところで、十勝岳にある無料混浴露天風呂「吹上露天の湯」を目指し道道966号に進路を取る。途中、白金温泉で休息を取り、また走り出す。標高が上がってくるとだんだんと寒くなってくるが、ガスっていないので助かる。 温泉につくと、駐車場には沢山の車が止っていた。貴重品とタオルを持って山道を少し歩くと温泉に到着。温泉も満員に近い状態である。さっさと服を脱ぎ湯船に浸かる。周りの人の会話を聞いているとほとんどの人が地元の人らしい。気になる女性は水着姿のおばちゃんが2人である。人生は思うように行かないものだ。 のぼせそうになったので温泉から上がり服を着て、駐車場に向かってさっき通った山道を歩いていると40代ぐらいの女性から「温泉って1つだけですか?」と聞かれる。その質問に答えバイクに戻り出発の準備をしていると先程の女性がやってきて「どこから来たんですか?」とまた聞いてくる。神奈川からと答え彼女の顔を見ると美人である。 富良野に向けて走り出してから思い返すとチャンス(何の?)を逃がしたとちょっと後悔するが、いい思い出ができたと自分に言い聞かせるのであった。 中富良野町に入った頃に日が傾きかけてきたので、中富良野森林公園キャンプ場に行くが、無料の為ずっと住み着いているライダーが多くなんとなく空気が悪かったので、別のところに移動する。 |
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9月20日(木) 出会いを求めて
なんだか疲れて目を覚ます。 食べ終えてボケーッとしていると「あのー」と、うら若き女性の声、振り向くと綺麗なお姉さんが1人立っている。なぜかドキドキする俺! どこに行こうかと地図を見ているとお腹がすいてきたので、帯広でジンギスカンを食べることにする。 バイクに火を入れシフトペダルを踏み込みクラッチをミートする。手を振って見送ってくれる彼女に左手を上げ別れの挨拶をしバックミラーで小さくなっていく彼女を見つめる。やがて彼女はバックミラーから姿を消した。 しばらく彼女のことを考えながら走る。まだまだ、いろんな事を話したかったな〜と後悔するが、もうどうしようもない。縁があればきっとどこかで再会できるだろうと自分に言い聞かせるのであった。 帯広市内に入ると交通量がぐっと増える。久しぶりに都会を走るとけっこう緊張するものだ。お目当てのジンギスカンを食べるべく「みどり食堂」(この店は、美味くて安いと噂で聞いたのだ。)を探すが見つからない。住所はわかっていたのでコンビニで店員に聞くとすぐに道を教えてくれた。 店に着くと名前の通り、その建物はみどり色だった。店内に入ると常連のおやじが数名ビールを飲んでいた。カウンターに座りジンギスカンとご飯を注文すると、それはすぐに出てきて、店のおばちゃんがガスコンロに火をつけ、鉄板をその上に載せてくれる。自分で焼きながらご飯を食べていると、暇だったのかおばちゃんが隣なりに座ってジンギスカンを焼いてくれた。おばちゃんがお姉さんだったらな〜なんて思いながら焼いてもらったのを食べる。味は噂どおり美味しくて料金もジンギスカン400円、ご飯180円、合計で580円とリーズナブルで大変満足だ! お腹が膨れたところで今夜の寝床を考えるが、帯広近辺には温泉がすぐ近くにあるキャンプ場がなく、日も沈みかけているので帯広駅近くのRH「にしな」で一泊することにした。 にしなに着き部屋に入ると、すでに何人かの人が荷物を広げて寝場所を確保していた。どこに陣取ろうかと悩んでいると、「ここが空いているよ」と落ち着いた感じの人が教えてくれたので、そこに荷物を広げ寝床を作りながらその人と話をしていると、「今晩、ハンバーグを作るけど一緒にどう?」と誘われる。楽しそうなので仲間に入れてもらうことにし、とりあえず歩いて約5分のところにある「狸の里」と言う温泉に行く。 温泉から戻る途中でビールとウイスキーを買いRHに帰ると、ハンバーグ作りが始まっていたので手伝う。仕切っているのは、最初に声を掛けてくれた人だった。話を聞くと彼は名古屋から帯広に就職する為の準備をしに来ているそうで、俺と同じ歳であることが発覚した。 一方、ハンバーグはセロリやら東南アジアの得体の知れない香辛料やらが、次々に入れられどんどん怪しくなっていった。そして焼きあがるとやはりそれは、ハンバーグとは別物になっていたのである。 料理が終わると各自が食べ物、飲み物を持ち寄り宴会が始まる。俺はさっき買ったビールとウイスキーを差し入れる。気になるハンバーグらしい物体は、今までにない味でやはり別のものに仕上がっていたが、不思議と酒にはあう。 参加者は女性1名を含む6名で、みんな落ち着いていて感じのいい人たちばかりだったので、居心地がよく会話もはずみ酒もすすむ。 |
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