倒すべきは悪魔か(17)…悪魔から天使達を助けるために、悪魔を倒してきたデジ亀天帝と、同じく旅の中で悪魔と戦ってきたタケル達。それぞれの考え方がぶつかり合うシーン。
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デジ亀天帝によって悪魔達が中に閉じ込められた写真が壁一面にはりつけられている。
ポーチ 「このコレクションは、デジ亀天帝が生き延びてきた、証なのね…。」
福陽気妃 「デジ亀ちゃんも、悪魔と同じことしちゃってま〜す!」
デジ亀天帝 「甘いだば!目の前で次々と仲間が倒されるのを、見てないだば!」
デジ亀天帝の言葉に、自分の目の前で倒された友のことを思い出すカンジー。
ゼウス 「悪魔を倒すだけでは、何の解決にもならんぞ!憎しみが憎しみを呼ぶだけではないか…。」
デジ亀 「悪魔は悪魔だば…!」
デジ亀天帝の言葉に共感し、険しい顔で亡き友の形見の時計を見つめるカンジー。
タケル 「そうかな…そんなことないんじゃないの?」
デジ亀 「な、何だば!」
タケル 「俺もさ、悪魔ってやっつけなきゃいけないって思ってたんだけどさ、結構いいやつもいるんだぜ…。」
カンジー 「(!そうだ…いろんな悪魔がいて、僕たちはいろんな世界を見てきた…。)」
デジ亀 「うそだば!この世は天使が支配するのが正しいんだば!お前だって、悪魔と戦うんだば?」
タケル 「い!?そ、それは、それは…。」
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タケル 「俺、面倒くせえことはわかんねえけどさ、『天使だから正しい』とか、『悪魔だから悪い』とか、そんなことばっか言ってたら、いつまでたっても天使と悪魔の鬼ごっこじゃんか。」
ポーチ 「鬼ごっこね…まあ、そうかもね…。」
カンジー 「僕たちの戦いは、悪魔を滅ぼすための戦いじゃなくて、悪魔と共存するための戦いなんです!」
ゼウス 「さよう。だからこそわしらは次界卵を見つけだし、あの平和な日々を取り戻そうとしとるんじゃ!」
デジ亀天帝 「そんなあるかどうかもわからないものをさがすより、悪魔を滅ぼす方が先だば!」
ゼウス 「平和は力ずくでは手に入らぬぞ!」
デジ亀 「きれいごとではすまんだば!勝った方が正義なんだば!」
タケル 「…そんな正義なんかいらねえよ!」
ゼウス 「本当に倒ねばならぬ相手は、カオスをこの世界に広げたやつなんじゃ!」
福陽気妃 「カオスのないゾーンもありま〜す。」
デジ亀 「え…そんなところがまだあるだば?」
ポーチ 「あるわよ、カオスは世界中を覆っているわけじゃないわ、みんなカオスを何とかしようとがんばってるんだから。」
デジ亀 「な、なんと…。」
ゼウス 「デジカメよ、同じ戦うでも視点を変えてみよ!何のための戦いか、何故世界がこうなってしまったか!」
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