ダンスコンテスト〜女の戦い(40)…ポーチとダンディーラー。ダンスコンテストでの大激突の模様をほぼノーカットで。
◆ ◆ ◆
温泉から上がって、さっぱりしているタケル達…すると、テーブルの上に1本のフルーツ牛乳が。
ポーチ 「あ〜っ、いいもん見っけ!やっぱお風呂上がりにはあれがなくっちゃね〜!」
手を伸ばすポーチ。しかしフルーツ牛乳にはもう1つの手が。いきなり目を赤く光らせてにらみ合いになるポーチとダンディーラー。
バカラ達も温泉から現れて、タケル達とにらみ合い状態に…。フルーツ牛乳には、2本の手がかかったまま、ガタガタと引っ張り合っている。
ポーチ 「いい加減にはなしてよ!」
ダンディーラー 「そっちこそあきらめなさい。」
ポーチ 「あたしが先に見つけたんだからね!」
ダンディーラー 「バカ言わないで…あたしが…先よ、ふん!」
ダンディーラーが、自分の方が背が高いので、上に持ち上げてポーチの手をふりほどこうとする。そこでポーチは相手の気をそらす作戦に。
ポーチ 「あっ、UFO!」
ダンディーラー 「えっ、うそ!?」
ポーチ 「おバカ!(と、フルーツ牛乳をもぎ取り)いやっほう!」
喜ぶポーチ、しかしダンディーラーの目が赤と黄に不気味に輝き、ポーチに足払いを食らわせる。
ダンディーラー 「おらぁ!」
ポーチ 「うわぁあ!」
ポーチの手から放れたフルーツ牛乳は、宙を舞って、床に落ちて割れてしまう。
ポーチ 「い、1本しかないのに…。」
ダンディーラー 「これが温泉で一番の楽しみだったのに…。」
ポーチ&ダンディーラー 「(同じ言葉を同時に)どうしてくれるのよ!…それはこっちのセリフよ!…あ〜〜〜!!」
カンジー 「ポーチさん落ち着いて〜。」
ピンゾロイド 「ダッダダダッダダンディーラー!ダッダッダダッダ…」
ダンディーラー 「スクラッチして呼ばないでちょうだい!(ピンゾロイドに足蹴り)」
ピンゾロイド 「うわ〜!」
ポーチ 「ふっ、ダサイお面なんかつけて…よっぽどお顔に自信がないわけ?」
ダンディーラー 「そっちこそお子ちゃま体型何とかしたら?」
ポーチ 「…よくもぉ〜、言ったわねえ〜!」
ダンディーラー 「そっちこそ人の趣味なんだからほっといてよ!」
とっくみ合いのケンカになるポーチとダンディーラー。
バカラ 「おい、ダンディーラー…。」
ポーカード 「…無意味だ…。ん?」
部屋が真っ暗になる。
? 「お2人とも、そこまでそこまで!」
バカラ&カンジー&タケル 「なんだ?」
ポーチ&ダンディーラー 「?」
? 「お嬢さん方、そないに怖い顔したら、せっかくの美貌が台無しでっせ〜。」
ダンディーラー 「?」
ポーチ 「(ダンディーラーに口を引っ張られながら)あによ、あんた…。」
? 「どうせ争うなら…ほれ!(ポスターにスポットライトが当たる)ダンスコンテストで決着つけてはどないでっか〜?」
ポーチ 「ダンス」
ダンディーラー 「コンテスト…。」
? 「そう!天聖界一ダンスの上手なカップルを決める大イベント!より美しく、より華麗に、より優雅に踊った者が優勝する美の祭典。かく言うわいは魂魄徒!福ちゃん杯ダンスコンテストの総合プロデューサーに雇われた、フリーの聖守ですわ。」
タケル 「福ちゃん杯?」
カンジー 「ってまさか…。」
? 「きらりん!」
タケル&カンジー 「?」
福陽気妃 「ブ〜ン!はい!(窓を突き破って登場)福ちゃんが主催で〜す!」
タケル 「やっぱ福ちゃん。」
カンジー 「またこんなイベントを開いてるんですか〜?」
福陽気妃 「只今出場者募集中で〜す!優勝賞品は、好きなところに行ける旅行クーポン券と、フルーツ牛乳1年分で〜す!」
にらみ合いのポーチとダンディーラー。
ダンディーラー 「ふっ、面白いじゃないの…最も、やるまでもなくあたしの勝ちに決まってるけどねぇ。」
ポーチ 「じょ〜だん!美しさの勝負ならあたしの勝ちにきまってるわよ〜。」
ポーチ&ダンディーラー 「ふふふ…。」
ダンディーラー 「な〜によこの、生意気なガキ〜!」
ポーチ 「フルーツ牛乳はあたしのものよ〜!」
ポーカード 「バカラ様、このようなことに時間を費やすのは無意味です…。」
バカラ 「おぅ、ダンディーラー、出るからには絶対勝てよ〜!」
ピンゾロイド 「勝つゾロ!」
ポーカード 「…聞いていませんな…。(ガックリする。)」
カンジー 「タケルさん、好きなところへ行けるクーポン券ってことは…。」
タケル 「ん?…そっか!もうじっちゃんに乗ってトロトロ進まなくても、アラクネの谷まで行けるな。ポーチ!絶対優勝な〜!」
バカラ 「負けんなダンディーラー!」
ピンゾロイド 「ゾロ!」
ポーチ&ダンディーラー 「当然!(両者にらみ合って)ぬぬぬぬぬ…」
ポーチとダンディーラー、体に巻いていたバスタオルがゆるんで床に落ちる。
男性陣一同(ポーカードを除く) 「(あわてて)うわぁあ〜!」
ポーカード 「…これは、これは…。」
福陽気妃 「わ〜い!盛り上がってきました〜!」
魂魄徒 「ちっちっち!まだこんなもんやおまへん。この魂魄徒が、さらにさらにドラマチックな演出を仕掛けて、大会を大成功させて見せますさかい、見てておくんなはれ!」
◆ ◆ ◆
バカラ達の泊まっている部屋。ピンゾロイドがラジカセからダンスの曲を流している。
バカラ 「さ〜のよいよい、ってか?」
ダンディーラー 「キ〜〜ッ!違います〜!」
鞭を鳴らしてアップのダンディーラー。
バカラ 「んなこと言ったって、俺ぁ、盆踊りぐれぇしかやったことねぇんだよぉ。」
鞭を畳にふるうダンディーラー。
ダンディーラー 「あたくしがあんな小娘になめられっぱなしでも構わないとおっしゃいますの!?」
バカラ 「わ、わかったわかった。」
ダンディーラー 「あたくしは参加申し込みに行って参ります。戻ってくるまでに今のステップを、マスターしてくださいましね!」
ダンディーラーが部屋から出て行く。
バカラ 「はあ、なんで俺様まで…。」
ピンゾロイド 「仕方ないゾロ!コンテストはペアでの参加が規則ゾロ!」
バカラ 「けどよぉ…。」
ポーカード 「まったくもって無意味だ・・。」
顔にしていたパックをはがすポーカード。顔が輝く。
◆ ◆ ◆
申し込みに向かうダンディーラー。そこに現れる仕掛け人魂魄徒。
ダンディーラー 「っとにもう…。」
魂魄徒 「ちょいとお姉さん!」
ダンディーラー 「あんた、さっきの…。」
魂魄徒 「魂魄徒でおま。いやあ、それにしても、見れば見るほどべっぴんはんやねぇ。まさに優勝候補のナンバーワンですわ!」
ダンディーラー 「ふっ、お上手ね…ウフフ。」
魂魄徒 「なのにさっきの娘ときたら、こんな素晴らしいお人をつかまえて、センスが悪いだの、いい年して派手な格好してみっともないだの、あんな筋肉バカと一緒だなんて、男運のわるさもあれで、もう聞くに忍びまへん…あ。」
ダンディーラー 「…なんですってぇ!」
魂魄徒をつかむダンディーラー。
魂魄徒 「わ、わいが言ったんちゃいますやん。さっきの子が言うたんですわ。」
そのまま、外の池(温泉?)に放り投げられる魂魄徒。
ダンディーラー 「あのガキ…許すまじ!」
目に炎を灯すダンディーラー。
魂魄徒 「はあ…まったく効果てきめんやなあ…。さぁて、次の仕掛けはあのちびっこや。」
◆ ◆ ◆
タケル達の泊まっている部屋。
カンジー 「スロー、スロー、クイック、クイック、スロー、スロー、クイック、クイック…。」
ものの本を見ながら、練習用マットを踏みつつのカンジー。
ポーチ 「ちょっとぉ、いつまでステップやってんのよ〜!大会は明日なんだから、バリバリ踊って練習しなきゃ〜。」
カンジー 「こういうことは基本が大切ですから…。」
タケル 「だから俺が出るっつってんのに。」
ポーチ 「ダメ!あんたと組んだら滅茶苦茶になるに決まってるわよ!」
魂魄徒 「お嬢さん、お嬢さん。」
ポーチ 「?あらあんた…。」
魂魄徒 「プロデューサーの魂魄徒でおま。さっきあのダンディーラーたらいうお姉さんのとこのぞいてみたんですけどな…。ちょいとお耳拝借。」
ポーチ 「?」
魂魄徒 「ゴニョゴニョゴニョ…。」
ポーチ 「ボケ!?」
魂魄徒 「ゴニョゴニョゴニョ…。」
ポーチ 「カス!?」
魂魄徒 「ゴニョゴニョニョ…。」
ポーチ 「ウウウ…!」
魂魄徒 「ゴニョゴニョニョ…てなこと言うてましたで!」
ポーチ 「ウウウ…ババア〜!?」
◆ ◆ ◆
参加者受付にて。
福陽気妃 「コンテスト参加者の受付はこちらで〜す!」
愛野千代子 「…これでよし、と。」
ラッ品宮 「千代子はん、絶対優勝しましょな!」
愛野千代子 「もちろんどす!来年のチョコは、金メダル型のチョコに決定どすえ!」
次の組の申し込みに移る。
福陽気妃 「エントリーオッケーで〜す!」
バニーラー 「あなたがいい子になったこと、アピールしましょうね!」
夏鬼ゴーリラ 「ゴーリラ!」
その様子を見ている直郭公爵たち。
直郭公爵 「今年は大会が開けないかと心配してたけど、良かったカッコウ。」
効能鳥皇子 「でも、カオスのせいで参加者が少ないのは寂しくないカア?」
魂魄徒 「参加者が少なければそれなりに盛り上がり方を考える…イベント仕掛け人のわいに任しとくんなはれ。」
福陽気妃 「これで締め切りで〜す!」
ポーチ 「待って〜!あたしも!」
ポーチだけでなく、もう1つの手が申し込み用紙に同時にのばされる。やはり目を赤く光らせてにらみ合う2人。
ポーチ 「またあんた?」
ダンディーラー 「あたしが先よ!手をおはなし!」
申し込み用紙を引っ張り合う2人。用紙が2つに破れる。
ポーチ&ダンディーラー 「ああ〜〜っ!」
ポーチ 「あんたのせいでぇ〜!」
ダンディーラー 「どうしてくれんのよ!」
とっくみ合いのけんかになる2人。
効能鳥皇子 「応募用紙はいっぱいあるってば、カア…。」
直郭公爵 「順番に並べば済むことカッコウ…。」
魂魄徒 「…いや、これやで!参加者には少なくても、この熱気さえあれば、大会は白熱すること間違いなし!…まだまだわいの仕掛けは、こんなもんやおまへんで〜。楽しみにしたってや〜!」
◆ ◆ ◆
ダンス大会当日。戦闘鬼と捨てるッス達が、空に福ちゃんマークを描いていよいよ開幕。会場のドームは大盛況。
魂魄徒 「レディースアンド、(ここ聞き取れませんでした。)!いよいよ福ちゃん杯ダンスコンテストの始まりでっせ〜!主催はおなじみ、福ちゃんこと、福陽気妃〜!」
福陽気妃 「福ちゃんで〜す!」
魂魄徒 「そして、審査員には天使三羽がらすのお三方をお迎えしとります〜。」
カラースキャナ黄帝 「カア」
効能鳥皇子 「カア」
直郭公爵 「カッコウ」
魂魄徒 「それでは、出場者を紹介して参りましょ。エントリーナンバー1番!おおっと、これは初々しい!少年少女聖守ペア、カンジー&ポーチ!」
カンジー 「スロー、スロー、クイック、クイック…。」
ポーチ 「カンジー、みっともないからやめなさいって〜…。」
タケル 「(観客席から)カンジー、疲れたらすぐ交代してやっからな〜!」
魂魄徒 「続いて、エントリーナンバー2番!おおっと、こいつはふてぶてしい!情念の腐れ縁、ええ歳こいた2人組、バカラ&ダンディーラーや!」
ダンディーラー 「…ちょっと!何なのよ、その紹介は!」
バカラ 「(腰をおさえて)あたたた…、さすがの俺様も、連続12時間の特訓はこたえたぜ…。」
ピンゾロイド 「(観客席から)頑張るゾロ〜!」
ポーカード 「(ピンゾロイドの隣でつぶやく)無意味だ、無意味過ぎる…。」
魂魄徒 「さあて、続いてのペアの紹介は!…時間の都合により省略させてもらいま〜す。」
出場者ズッコケ。
魂魄徒 「そして!司会は、わたし、流れの聖守、魂魄徒がつとめさせてもらいます〜!」
ポーチ 「この戦い…。」
ダンディーラー 「女の意地にかけて…。」
ポーチ&ダンディーラー 「負けられない!…」
2人から勢いよく火柱が立ち上がる。その熱さにあわてるカンジー&バカラ。
魂魄徒 「それでは、第1回戦、ミュージックスタート!」
◆ ◆ ◆
いよいよ1回戦スタート!一晩の特訓の成果はいかに…。
バカラ 「1,2,3,2,2,3。1,2,3,2,2,3…。」
バカラとなんとかまとも踊ることができて、満足のダンディーラー。
ダンディーラー 「ウフフフ…。ん?」
ポーチがダンディーラーの視界に入る。
カンジー 「スロー、スロー、クイック、クイック。スロー、スロー、クイック、クイック…。」
満足気に踊るポーチ。
ポーチ 「ん?」
ダンディーラーに気づくポーチ。
ダンディーラー 「ふっ、なかなかやるじゃない…。」
ポーチ 「ふふ、あんたもね…。」
タケル 「頑張れ〜!ポーチ、カンジー!」
ピンゾロイド 「2人ともいい調子ゾロ〜!」
ポーカード 「…ナンセンス…無意味だ…。」
一方、司会の魂魄徒の前にいきなりアップで現れる福陽気妃。
福陽気妃 「ハプニングはまだですか〜!?」
魂魄徒 「どわあ!」
福陽気妃 「ハ〜プニングは、ま〜だで〜すか〜!?」
魂魄徒 「福陽気妃はん、物事は順序が肝心だっせ。とりあえずは普通のダンスで盛り上げてですな〜。」
福陽気妃 「…つまんないから福ちゃんもう帰ります〜。」
魂魄徒 「うわぁあ〜、ちょっと待っとくんなはれ!もうしばらくの辛抱だす〜!次のインターバルから、ガンガン仕掛けていきまっせ〜!」
福陽気妃 「わ〜い!!」
◆ ◆ ◆
1回戦終了。審査発表。
カラースキャナ黄帝 「カア」
効能鳥皇子 「カア」
直郭公爵 「カッコウ」
魂魄徒 「それでは、第1種目の得点結果発表でっせ〜!」
ポーチペア5点、ダンディーラー5点…ところが、他のペアの得点は、どこも80点を超えるものばかり。
魂魄徒 「お〜っと!いきなりの高得点!これはハイレベルな戦いでおま!」
ダンディーラー 「なんであたしのダンスが5点なのよ〜!」
ポーチはポーチでうなっている。
ポーチ・ダンディーラー 「あ、あたしのダンスが、」
ポーチ 「おばさん…」
ダンディーラー 「くそガキ…」
ポーチ・ダンディーラー 「と同じ…うううう!」
再び2人の体から火柱が。
ポーチ・ダンディーラー 「ふん!」
歩いていくポーチ。しかし、途中でハイヒールのかかとが折れて、こけてしまう。
ポーチ 「いった〜い!ん?あ〜!ひど〜い、これ、高かったのに〜!」
魂魄徒 「お嬢さん、お嬢さん。これはあのお面のお姉さんの細工でっせ〜。」
ポーチ 「なんですって〜!」
魂魄徒 「間違いおまへん、夕べあのお人がロッカーに忍んでゆくのを見ましたさかい。」
(イメージ上のダンディーラー) 「イ〜ッヒッヒッヒッヒ!(ヒールに細工をしている。)」
ポーチ 「くぅううう!」
ダンディーラー 「お〜っほっほっほっほっほ!安物をつかまされたみたいね、おあいにくさま。」
ポットの中身を飲むダンディーラー。しかしすぐに噴き出す。
ダンディーラー 「ブ〜!!なにほれ〜タバスコじゃない!」
魂魄徒 「お姉さん、わいはしかと見ましたで…あっちのお嬢さんがポットの中身を入れ替えるのを…。」
ダンディーラー 「な〜んでふって〜!」
(イメージ上のポーチ) 「ブッブクブ〜のブ〜。(と、両手に持ったタバスコをポットに注ぐ。)」
ダンディーラー 「はのガキ〜、ほほまでふるは〜!(あのガキ〜ここまでするか〜!)」
魂魄徒 「あ〜いそがしいそがし…ほなみなさん!いよいよ第2回戦の始まりだっせ!」
◆ ◆ ◆
第2回戦のスタート。いきなり猛烈なスピードでポーチ達のところへ近づいてくるダンディーラー。
バカラ 「おぅ、ダンディーラー、どうしたあ!?」
ダンディーラー 「ぬぅ!」
ポーチを吹っ飛ばすダンディーラー。
ポーチ 「このう、何すんのよ!」
ダンディーラー 「あ〜ら、ちょっと体が触れただけじゃありませんこと?そんなことでムキになるなんて、まだまだ子どもねぇ。」
ポーチ 「ううううう!」
何も言い返せず、再び踊りを再開するポーチ。
ポーチ&カンジー 「スロー、スロー、クイック、クイック、スロー、スロー、クイック…」
ポーチ 「クイック!!」
ダンディーラーを吹っ飛ばすポーチ。
ダンディーラー 「あ〜〜!」
ポーチ 「あ〜ら、ごめんあそばせぇ。ダンスではよくあることよねぇ。許されてえ。」
ダンディーラー 「おほほ、気になさらないでね…。」
ポーチ 「…年増。(音楽の終わりのリズムに合わせてつぶやく。)」
ダンディーラー 「と、と、年増〜!?年増とは何よぉ〜〜!!年増とは〜〜!!!」
バカラの足を持って、バカラを振り回すダンディーラー。
ポーチ 「うわぁああ!」
ダンディーラー 「おらあ!」
振り回されたバカラに吹っ飛ばされていく参加者の方々。
魂魄徒 「おお、これはダイナミック!バカラ&ダンディーラーの、体を張っての、パフォーマンスでっせ!」
ピンゾロイド 「調子出てきたゾロ〜!」
ポーカード 「(菓子を食べながら)むいみだ…。」
ポーチ 「な…あんなのダンスじゃないじゃない!」
ダンディーラー 「ふん!ふん!ふん!ふん!問答無用!」
ポーチ 「うわあ!」
次々と参加者をぶっとばしていくダンディーラー。
タケル 「わあ、すっげ〜!」
福陽気妃 「福ちゃんもドキドキで〜す!」
ダンディーラー 「キーーーッ!」
バカラをぶん回しながら近づいてくるダンディーラーに、ポーチ、カンジーをぶん回して対抗。バカラとカンジー激突。
バカラ 「うわあああ〜〜!」
カンジー 「あはぁ〜〜。」
ポーチ 「危ないでしょうが!こんな汚い真似してでも勝とうだなんて、根性曲がりもいいとこね!」
ダンディーラー 「魔守にとって最高の誉め言葉、ありがとね!」
ポーチ 「く、悔しいぃ〜!」
同時に床に落ちるバカラとカンジー。2人から煙(湯気?)が。
カンジー 「スロー、スロー、グイッ…グイッ…」
目をグルグルまわすカンジー。
魂魄徒 「実に素晴らしい!ポーチ組、ダンディーラー組の連携プレー!これは高得点が期待できまっせ〜!」
カラースキャナ黄帝 「今のは素晴らしい演技なのカア?」
効能鳥皇子 「それ以前にダンスなのカア?」
福陽気妃 「福ちゃん杯はハプニング大歓迎で〜す!」
魂魄徒 「お〜っと、100点でっせ〜!ダンディーラー組、ポーチ組が、一挙同点トップにおどり出た〜!なお、他のみなさんは場外リングアウトとみなされ、全員リタイヤでおま。」
タケル 「やった、やった〜!」
ピンゾロイド 「やったゾロ!すんごいゾロ!」
ポーカードは居眠り。
◆ ◆ ◆
いよいよ1対1の決勝戦に突入。
魂魄徒 「それでは、いよいよ決勝戦でおま!」
福ちゃんの声による解説放送 「モニターに光る矢印にシンクロして、光る床をステップしてくださ〜い!1ステップ成功するごとに、得点が加算され、最後に得点が多い人が優勝となりま〜す。」
福ちゃん 「それでは〜!決勝戦スタートで〜す!」
ところが、音楽が鳴り出してもピクリとも動かない2人。
タケル 「?どうしたんだあ?」
魂魄徒 「お2人さん、早よ踊って〜な!」
ポーチ 「…いよいよ最後の勝負ね…。」
ダンディーラー 「今度こそ決着をつけてあげるわ…。」
ポーチ 「フルーツ牛乳のお返し、させてもらうわよ…。」
ダンディーラー 「あれはあたしのフルーツ牛乳だったのよ…それを…横取りしてぇ!!」
ポーチ 「どっちが!!」
ポーチ&ダンディーラー 「勝負!」
高くジャンプする2人。
ポーチ 「ふっ!マジックシュート!」
金だらいを飛ばして攻撃をするポーチ。
ダンディーラー 「ふん!ふん!たぁっ!(と金だらいをよける。)こしゃくな!とぉっ!」
トランプを投げて反撃するダンディーラー。
ポーチ 「マジックシールド!」
出現させた金だらいでトランプを受け止めるポーチ。
タケル 「すっげぇ〜!」
福陽気妃 「しびれるぅ〜!」
ピンゾロイド 「フレ、フレ、ダンちゃん!フレ、フレ!」
ポーカードのいた席には、ピンクの熊のぬいぐるみだけが置かれて本人はいなくなっている。
魂魄徒 「息詰まる死闘、熱闘!イベントの醍醐味は、これやがな!…?」
ポーチ 「え〜い、もういっちょ!マジックシュート!」
ダンディーラー 「うりゃあ!」
ポーチ 「マジックシールド!」
ダンディーラー 「おらあ!」
魂魄徒の横にトランプが刺さったと思ったら、金だらいが彼の頭に。
崩壊していく会場のドーム。
ダンディーラー 「いい加減、負けちゃいなさいよ〜!」
カリスマデビルXの絵が彫られたメダルを投げるダンディーラー。
ポーチ 「あんたこそ〜!」
マジックシュートを飛ばすポーチ。
あまりのすごさに何もできずにいる魂魄徒。
◆ ◆ ◆
気がつけばドームは跡形もなく崩れてしまっていた。燃え上がる炎の中、それでも、互いをにらみ合うポーチとダンディーラー。
魂魄徒 「ストーップ!いくら何でもやりすぎやで、あんた達!」
ダンディーラー 「うっさいわね!」
ポーチ 「あんたには関係ないでしょ!」
魂魄徒 「関係ないとはあんまりでっせ!わてはこれでも、総合プロデューサーでんねん!」
ポーチ 「それがどうしたって言うのよ!」
ダンディーラー 「女と女の戦いに、口出さないでちょうだい!」
魂魄徒 「…。(あまりのけんまくに、何も言い返せない。)」
そこに福ちゃん登場。
福陽気妃 「きらりん!ブ〜ン!福ちゃん、大満足で〜す!魂魄徒ちゃんのおかげで、コンテストはハプニングの連続でした〜!」
ポーチ・ダンディーラー 「?」
魂魄徒 「ギク!」
ダンディーラー 「魂魄徒ちゃんのおかげ?」
ポーチ 「ハプニング?」
福陽気妃 「魂魄徒ちゃんは、ダンディーラーちゃんとポーチちゃんを大喧嘩させて、見事コンテストを盛り上げてくれました〜!」
ダンディーラー 「あたしたちを…」
ポーチ 「喧嘩させて?」
ダンディーラー 「もしかして、あたしにタバスコ飲ませたのって…。」
ポーチ 「あたしのハイヒールに細工したのって…。」
ニコニコしながら手をボキボキ鳴らして魂魄徒に迫るポーチ&ダンディーラー。
ポーチ 「どういうことかなぁ〜?」
ダンディーラー 「じっくりとわけを聞かせてもらえないかしらぁ?」
ポーチ&ダンディーラー 「(怒)!」
魂魄徒 「へ、へへ……。あ、UFO!」
逃げようとする魂魄徒。
ポーチ&ダンディーラー 「その手に乗るかぁ〜!!!」
2人で魂魄徒を蹴り上げる。
魂魄徒 「(空に飛んで行きながら)やっぱり嘘のハプニングはうまいこといきまへんなぁ〜〜。」
◆ ◆ ◆
ポーカード、温泉につかって移動しながら。
ポーカード 「…無意味だ…。」
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