消えたカンジー、自分を見失うタケル(51)…カオス(=デビル)に取り込まれてしまうカンジーの姿を目の前にして、タケルがデビルの意図するままに自分を見失い、デビルに斬られてしまうシーン。
デビルの手中のカンジーを解放しようと放ったウイングスライサーは、簡単に跳ね返されてしまう。
デビル 「そんなもので余を倒せると思っているのか、次代ヘッドよ。」
タケル 「(こいつ…今まで戦ってきたどの悪魔とも違う。ビンビンにエネルギーを感じる…。)」
カンジー 「タケルさ〜ん!僕のことより、次界胎后ノヴァ様を早く助け出してくださ〜い!!」
ポーカード 「…フン。」
タケル 「仲間をほっとけるほど、俺は強かないんだよ!」
デビルにウイングスライサーを直接たたきこもうとするタケル。
デビル 「…カオスよ!」
持っているドクロの杖の先からカオスでできた刃が突き出る。
タケル 「てぁーっ!」
ウイングスライサーとカオスの剣がぶつかり合い、タケルははじき飛ばされ地面に落ちる。
カンジー 「あぁ!」
その様子をヘルスゾーンから眺めているポーチ達。
ポーチ 「もう見てらんない、あたし、行く!」
ダンディーラー 「ダメよ!」
デジ亀天帝 「何でだば!」
ダンディーラー 「完全復活を遂げしまったカリスマデビルに、あんた達天使族がかなうわけないでしょ!」
ピンゾロイド 「おいら達じゃ勝ち目なしゾロ!」
ポーチ 「じゃあ、タケルはどうなるのよ!」
ゼウスのZ化した小型船、大急ぎでどこかへ向かう。
ゼウス 「くぅーー!」
コーラル 「ゼウスちゃん、どうしたの?」
ゼウス 「もう一度でっかくなって、天聖理力砲を、デビルにお見舞いしてやるんじゃい!」
コーラル 「じゃあ、コーラル、撃つ!コーラルもタケルちゃん助ける!」
巨大船に激突するゼウスの小型船。
タケル 「うっ…(タケル体を起こす)。」
ゼウス 「タケル〜!」
タケル 「?(声の方を見る)」
せまってくるゼウス船。
ゼウス 「カンジー!」
タケル 「ゼウスのじっちゃん!」
カンジー 「ゼウス様!」
デビル 「来たか…ゼウス!」
コーラル 「タケルちゃん、そこどいて〜!」
天聖理力砲チャージを始める巨大船。
タケル 「うわ、うわ、あ、あ、あ〜〜〜!」
ゼウス 「ヤツの土手っ腹に、風穴あけたるわい!」
タケル 「そんなのぶっ飛ばしたら、カンジーが!!」
あわてふためくタケル。
コーラル 「発射!」
タケル 「うわ!(慌てて逃げるタケル。)」
天聖理力砲発射。
タケル 「カンジー!!!」
デビルの前にカオスのバリアが張られ、天聖理力砲が防がれる。
ゼウス 「何と、カオスを操るとは!」
コーラル 「そんなのずる〜い!!」
タケル 「はぁ〜〜。(ホッとするタケル。そしてゼウスに向かってプンスカ。)何て事すんだよ!カンジーがどうなってもいいのかよ!」
ゼウス 「すまんすまん、つい熱うなってしもうて…。」
ポーカード 「何故悪魔軍が世界にカオスを拡散したか、これでおわかりでしょう。…世界はデビル様の肉体そのもの。」
カンジー 「肉体?聖魔和合界が…?」
デビル 「ゼウスよ、余は超聖神さえも超えて、万物全ての神となる…。お前達は余の糧となる以外に道はない…。」
ゼウス 「何じゃと!」
カンジーの周りに現れるカオス。そして、次第にカンジーを包み出す。
カンジー 「ううっ…うわぁああああああ!!(絶叫)」
タケル 「(全速力で走りながら)カンジー!」
カンジー 「負けるもんか…僕はタケルさんの、聖守なんだ!…。」
ひたすら走るタケル。
カンジー 「聖守と天使は、共に戦ってこそ、本当の力を発揮する…。(目をキッと開いて)千里ゴーグル!!」
デビルを分析しだす千里ゴーグル。しかし、ゴーグルもカオスに覆われ、ゴーグルのモニター画面は砂嵐状態に。
カンジー 「(カオスに覆われながら)タケルさん!必ずデビルを倒して!天界リフォームをーーー!!」
カオスに覆われて見えなくなるカンジー。
タケル 「カンジーーー!!(息切れ)ハァ、ハァ…!…。」
デビルの手から、カオスとともに消えてしまうカンジー。
ゼウス&コーラル 「ああ!!」
ポーチ 「…うそ…。」
デビル 「良いか…お前達は世の肉体と化し、お前達が恐怖におののく度に、世のさらなる力と化す。(デビルをにらみつけるタケルに向かって)見えるぞ星戦使よ。お前の中にわき上がる怒りが…。次第にどす黒く、カオスへと変貌していく姿が…。」
ヘッドロココ 「魂壺と融合したデビルは、魂を取り込むことで、己の肉体を、再生させていたのか…。」
デビル 「我が細胞はお前の友…そして師であり…父でもある。余を倒せば全てを葬ることになるのだぞ!」
タケル 「友であり…師であり…父である…。」
失った仲間達(不運試子、カンジー、タフ鎧、トーサンダー)を思いだし、涙が頬を伝う。
タケルの方をじっと見るデビル。
じっとデビルをにらみ上げたまま、ゆっくりとデビルの方へ歩き出すタケル。
コーラル 「!!タケルちゃん!」
ゼウス 「タケル!ヤツの言葉に乗ってはいかん、自分を保つんじゃ!!」
ヘッドロココ 「いけない!今のタケルくんでは、カリスマデビルの術中にはまってしまう!!」
ポーチ 「タケル!」
デジ亀天帝 「だば!!」
タケルの方へ飛んでいくポーチ。
タケル 「うぉおおおお!!」
走り出すタケル。
デビル 「ぬぅ…。」
剣を構えるデビル。
タケル 「でゃあああ!」
飛び上がって、デビルにウイングスライサーを振りかざすタケル。
しかし、次の瞬間、タケルの武装翔束は解けてしまう。
タケル 「!…な、なんでだよ!?」
デビル 「未熟!」
剣を振りかざすデビル。真っ二つにされた腕輪とともに、飛ばされるタケル。
タケル 「わああーーーー!!!」
コーラル 「タケルちゃん!!…あ!!」
落下するタケルを捕まえようとするも、届かずに、そのままタケルは落下。
ポーチ 「うっ…!」
ポーチ、タケルの両腕を捕まえるも、落下に耐えきれない。そこへロココが助けに入る。
ポーチ 「ロココ様!」
タケル、気を失っている。
ロココ 「タケルくんを連れて、早く逃げるんだ、ポーチ!」
コーラル 「タケルちゃん、負けちゃやだよ!目を開けてよ!!」
涙を流すコーラル。タケルの無残な姿を見て、同じく目をうるませるポーチ。思い立ったようにカリスマデビルに向かって叫ぶ。
ポーチ 「こらあ、カンジーを返せ!!」
デビル 「…フン、天使共よ、我が糧となるがいい!」
剣をふりかざすデビル。
ゼウス 「そんなことはさせーん!!」
ゼウスの巨大船、デビルの前に立ちはだかるも、右の腕を切り落とされる。
ポーチ 「ゼウスくん!!」
巨大船、うめき声を上げながら沈んでいく。それを見たポーチ、携帯電話を見て、意を決して。
ポーチ 「聖魔和合界には、ゼウスくんの力が必要なんだからね!!」
ゼウスを乗り移らせるため、携帯電話を巨大船に向かって投げる。
ゼウス 「すまんなあ、ポーチ…。」
ポーチ 「いつものことじゃない!!」
ヘルスゾーンの温泉に墜落する巨大船。
コーラル 「(デビルに向かって)コーラル、許さないから!!…!!(身に迫るカオスに驚き、目をつむる。)」
カオスに結んでいた紐が切られ、広がるコーラルの髪の毛。と同時に、コーラルの頭の中に浮かんでくる、2つのよく似た光景(六手の里でタケルがポーチと出逢ったときの様子・大凶ゾーンでタケルがコーラルに会った時の様子)。
コーラルから光の様なものが発せられる。
目の前に現れるラックゲート。
デビル 「ぬ!」
ポーチ、コーラル、ヘッドロココは、ゼウスとタケルを連れて、ラックゲートに飛び乗り、ヘルスゾーンから消える。
ポーカード 「後を追いましょうか?」
デビル 「その必要はない…。」
沈んだ巨大船。ヘルスゾーンに残された天使達。
デジ亀天帝 「タケル…。」
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