「ヘッドになって、いいことあんの?」(54)…バトルフェスチバアに出場中のタケル。そんなタケルを見ながらのゼウスのぼやきを聞くヘッドロココと金縛大魔王のシーン。
バトルフェスチバア決勝戦。タケルと真っ向クジラ王は勝負中ではあるが、一時両者戦うのをやめている。
真っ向クジラ王 「さすが、新聖魔和合の立て役者。戦使のお主と戦えるとは光栄なり。」
タケル 「戦使、戦使ってみんな言うけどさあ、そんなのいいじゃん、どうでも。」
クジラ王 「しかしながら、次期ヘッドの呼び声も高いと聞いておりますぞ。」
タケル 「俺、夢があるからさ。ヘッドなんて興味ないの。」
クジラ王 「夢?優勝はまさに、われら武人の夢なり!」
タケル 「(トライブレードを上に投げて回転させながら)まだまだ、優勝するだけじゃ終わんないぜ!(手に取り、構える)俺はな、世界一強いブーメラン使いになるんだ!」
構える真っ向クジラ王。
タケル 「この、トライブレードで!」
タケル 「たぁっ!(ブーメランを投げる)」
ブーメランは、真っ向クジラ王の後ろの壁を横に切って、タケルの手元に戻ってくる。
◆ ◆ ◆
タケルを特別席から見ているゼウス。
ゼウス 「ふん、格好つけおって!」
金縛大魔王 「ゼウス様、何を怒っておられるのですか?」
ゼウス 「金縛大魔王は知らんだろうが、タケルをわしの後継者に育てようとしたらば…。」
◆ ◆ ◆
タケル 「ヘッドぉ?ヤだよ、メンドくさい。だいたい、ヘッドになって、いいことあんの?」
◆ ◆ ◆
ゼウス 「な〜んてぬかしおったんじゃ。」
ヘッドロココ 「しかし、彼の夢を許したのも、ゼウス様なんですよ。」
ゼウス 「う〜…。(汗がタラリ。ヘッドロココを横目に見るような感じで)…お前、タケルの肩ばっか持つのう。天使属キラヘッドはお前とタケルのコンビで行こうと思ったんじゃが…。」
ヘッドロココ 「(頬を人差し指でかきながら苦笑し)その…キラヘッドですが。あの、もう少し、いいネーミング…ないものでしょうか?」
ゼウス 「(目を半開き状態でロココを見ながら)数多(あまた)いるヘッドの中で、キラ星のごとく輝くリーダーとなれという、わしの親心。最高のネーミングじゃろう!」
金縛大魔王 「(苦笑しつつ)実は、私も『キラ様、キラ様』と呼ばれて…なんだか…。」
汗タラリのゼウス。
顔を見合わせるロココと金縛大魔王。
ロココ 「変えて欲しいですよね。」
何度もうなずく金縛大魔王。
|