バカラの信念・バカラVS特別海賊(59)…特別海賊と戦うバカラ。アイチップを取れば楽勝で勝てるはずなのに、何故バカラはアイチップを取らないのか。バカラの信念が特別海賊を打ち破る。
ガスベラス燃焼補給のために、シンバシゾーンの列車に乗るバカラ一家。混雑する駅のホームで、ダーツが特別海賊にぶつかってしまい…。
ダーツ 「それにしても、思うように歩けなくって…うわっ、すいません!」
駅のホームの人混みで人にぶつかって尻餅をつくダーツ。
ダーツの目の前には、海賊の格好をした男がダーツをにらんでいる。
男 「すいませんだぁ?」
ダーツ 「う、うあ…。」
男 「凶悪魔・特別海賊様にぶつかっておいて、(ダーツの襟首をつかむ)挨拶だけですまそうたぁ甘いぜ!」
襟をつかまれて持ち上げられ、苦しそうにするダーツ。
ダーツ 「凶悪魔…特別海賊?」
ダーツに気付かずに、先へ進もうとしているバカラ達に、ダーツの叫び声が聞こえる。
ダーツ 「う、うわっ!!」
バカラ 「?ダーツ?(振り返る)」
投げ飛ばされるダーツ。
特別海賊 「ここは俺様のなわばりだ。マナー違反をしたやつは、報いを受けてもらわにゃあな!(杖を振り上げて目を光らせる。)」
バカラ 「(特別海賊の振り上げた手をつかんで)やめな。…子供相手にみっともねえぜ。」
特別海賊 「おめぇは?」
バカラ 「聖魔和合界格闘技同好会総帥 バカラ大将。」
特別海賊 「ふん、おもしれえ。(と腕をふりはらう。)」
ダンディーラー 「ダーツ、大丈夫?」
特別海賊が指をパチンと鳴らすと、周りの乗客達の目つきが代わり、服を脱ぎ去ると、中から海賊の子分達が現れる。
子分達 「俺たちゃあ海賊だあ!」
と同時に、列車が変形し始める。大砲のようなものが屋根につき、先頭にはドクロのマークがつき、まさに海賊船のような列車になる。
特別海賊の子分達に取り囲まれるバカラ達。
バカラ 「なるほど、一般人になりすましてたわけか、汚ねえ野郎達だぜ。」
そんな様子を見つめる残りの4人。
特別海賊 「謝るんなら今のうちだぜ。」
バカラ 「気遣いはありがてぇが、家族の前で敵に後ろを見せるわけにゃあいかねえ。」
チップ 「バカちゃ〜ん、がんばって〜!エへへ〜。(バカラに手を振る。)」
バカラ 「は〜い、すぐ終わるからね〜。(チップに手を振る。)」
チップ 「あ〜い。」
バカラ 「おとなしく待っててね〜。」
チップ 「うん〜、バカちゃ〜ん!バカちゃ〜ん!」
ピンゾロイド 「バカバカ、バカラ様〜!やっつけちゃえ〜!バカ、バカ、バカラ様〜、バカラ様〜!」
特別海賊 「(チップを見て)ふふん、親に似て生意気なつらしてるぜ…将来ろくなもんになんねえなあ。(目を光らせる。)」
バカラ 「言っちゃいけねえことを言ったなあ!!(パンチをくり出す。)」
特別海賊 「おっと。(横に移動して軽くかわす。)」
バカラ 「うぉ!(勢いで、地面に倒れる。)」
ピンゾロイド&チップ&ダンディーラー 「うわ〜!!(慌てる。)」
ダーツ 「(驚いて)…かわされた!」
バカラ 「(起きあがりつつ)くそぉ…。」
特別海賊 「独眼竜マシンガン!!(と持っていた杖の先をバカラに向けて、弾を連射する。)」
バカラ 「うわぁぁ…!!」
特別海賊 「特製通勤カバン!(とカバンを構えると、カバンからキラキラと光が。)うおりゃ!!」
バカラの頬に一発食らわせる。
バカラ 「うぉぉ…。」
特別海賊の子分達の前に倒れるバカラ。
子分のうちの2人 「へっへっへ…。(と、バカラの腕をもって起こす。)」
特別海賊 「オラオラ、どうしたい?」
ダーツ 「!」
ダンディーラー 「卑怯な!!」
特別海賊 「(マシンガンを構えながらバカラに飛びかかり)けんかに卑怯もへちまもあるかぁ!!」
バカラの顔を右、左、右、左…と何度もマシンガンで殴る特別海賊。そのたびにうめき声を上げるバカラ。
ダーツ 「つ…強い…。」
バカラ 「うっ。(前のめりに倒れる。)」
特別海賊 「(バカラの頭を片足で踏んで)今度からは相手を見てけんかを売るこったなあ…。」
チップ 「くちょぉ〜!くちょぉ〜!」
ピンゾロイド 「バカ〜、バカ〜、バカ〜!(悔しがる2人。)」
ダンディーラー 「バカラ様…。(ダーツと不安そうな顔でバカラを見る。)」
バカラ 「待ちな…。」
ダンディーラー 「バ、バカラ様!(ホッとしたような顔で。)」
ダーツ 「バ、バカラ大将!」
バカラ 「(特別海賊の前にゆっくりと立ち上がり)勝負は…これからだぜ…。」
特別海賊 「ほ〜ぅ。」
バカラ 「そう簡単にやられるわけにゃあ…いかねえんでね…。」
特別海賊 「(両手でカバンを振り上げながら)バカがぁ!!」
思い切りバカラの頭をぶん殴る特別海賊。
バカラ 「うあっ…。(うめきながらうつぶせに倒れる。)」
特別海賊 「ふん…なんてヤツだ…。ん?」
バカラ 「(両腕で起きあがりながら)まだまだだってんだよ…。」
特別海賊 「(片手に持ったカバンでバカラの顔を左右に何度も殴り)う…この野郎!!」
バカラ 「(目を回してぶっ飛びながら)きいたぁ〜…。(仰向けに泡を吹いて失神する)」
ピンゾロイド 「バカ〜!」
チップ 「バカちゃん!」
ダーツ 「バカラ大将!」
ダンディーラー 「バカラ様!」
特別海賊 「…この根性……ま、まさか!こいつが…。(のびているバカラを見ながらハッとする。)」
ダンディーラー 「…くっ!(と、武器のチップを片手の指の間に4枚構えて)おりゃあっ!!」
目の前に投げた4枚のチップからは、煙が出て、辺り一帯何も見えなくなる。
ダンディーラー 「今のうちに逃げるのよ!」
ダーツ 「はい〜!」
ピンゾロイド 「わ!わ!わ!わ!わ!ゾロ〜!!」
足をマンガのように回転させながら、走って逃げるダンディーラー&ダーツ&ピンゾロイド&ダンディーラーに片手で襟をつかまれてたなびくバカラ。
煙でゲホゲホ言っている海賊達を後目に、ガスベラスに乗るダンディラー達。そしてガスベラスは去っていく。
子分 「ああっ!逃げやがった!!」
特別海賊 「バカラ大将か…フッフッ…逃がすわけにはいかねえな…。フッフッフ…。(とポケットから駅の構内アナウンスのマイクを取り出し、丸眼鏡をかけた駅員の格好になって)12番線から海賊列車が発車いたします。黄色い線の内側までさがってぇ〜お待ちください。(再びもとの海賊姿に戻って)野郎共、行くぜ!」
子分達 「おおっ!!」
列車に乗り込む特別海賊達。と同時に、海賊列車も出発する。
◆ ◆ ◆
シーンは変わり、ガスベラス内。バカラが怪我の手当てを受けて、布団に寝込んでいる。そんな様子を見守るダンディーラーとピンゾロイドとダーツ。
ダーツ 「バカラ大将…大丈夫ですか…?」
ダンディーラー 「ええ…しばらくすれば、起きられると思うけど…。当分は絶対安静よ。」
ピンゾロイド 「こんな姿見てるの…つらいゾロ…。(操縦席に座った状態で、手で目を隠しながらバカラの様子をうかがう。)」
ダーツ 「バカラ大将なら、凶悪魔に勝てると信じてました…なのに、あんなに力の差があるなんて…。」
バカラ 「(ダーツ達とは反対側に方に体を向けて、悔しがっている顔を見せないようにしながら、拳をつくって心の中で)くそーっ、特別海賊!」
ダンディーラー 「あらっ、チップは?」
ダーツ 「えっ?」
すると、いつも通信に使っているスペード型のモニターがつき、そこに特別海賊と、とらわれの身のチップの姿が。
特別海賊 「よおっ、さっきは、世話になったな。」
チップ 「バカちゃぁあ〜〜ん〜〜!(泣きながら叫ぶ。)」
バカラ&ダンディーラー 「チップ!!」
ダンディーラー 「バカラ様、まだ起きてはいけませんわ!」
バカラ 「何言ってんだ、それよりもチップが大事だ!チップ!大丈夫か!?」
チップ 「バカちゃん、たちゅけってぇ〜!!」
バカラ 「特別海賊〜、それがてめえのやり方かぁ!!」
特別海賊 「ふんっ、人聞きの悪いこと言うなよ。こいついつの間にか、俺達の列車に紛れ込んでたんだぜ。」
怒りが爆発しそうなバカラ。
チップ 「バカちゃぁあ〜〜ん〜〜。」
特別海賊 「返して欲しけりゃ、今すぐシンジュクゾーンへ来な。…いいか、無賃乗車の罰金は、高くつくぜ…。ハッハッハ…。」
切れる通信。
ダンディーラー 「チップーーー!!」
バカラ 「…進路変更!!チップを取り戻す!!」
ダーツ 「でも、その体では無理です!」
バカラ 「無理じゃねえ!…(立ち上がって)いいか!男だったら行かにゃあならねえ!!待ってろチップ!!」
そして、怪我をしている体で自転車をこぐバカラ。
バカラ 「チップ…待ってろよ…。」
ピンゾロイド 「わ!わ!わ!わ!わ!」
ダンディーラー 「バカラ様、無理はおやめください、お願い!!」
ダーツ 「バカラ大将!」
ピンゾロイド 「バカバカ、バカラ様、死んじゃうゾロ〜〜!!」
バカラ 「(心の声)特別海賊の野郎…ふざけた真似しやがって!…チップーーーー!!」
◆ ◆ ◆
海賊列車に乗り込むバカラ達、ダンディーラー達にチップ救出を任せて、1人特別海賊の元へ。
ガスベラスから海賊列車をのぞくバカラ。
バカラ 「チップ〜どこだぁ〜!!」
すると、ある車両の中に、捕まっているチップと特別海賊の姿が見える。
バカラ 「チップ〜!バカさんがすぐ迎えに行くからね〜!!」
海賊列車の屋根に飛び乗るバカラ達。
バカラ 「お前達は、チップを頼む。(と、先頭車両に向かう。)」
ダンディーラー「ラジャー!」&ピンゾロイド「ラジャーゾロ!」
そして、屋根づたいに先頭車両に向かうバカラ。
バカラ 「とぅっ!!(先頭車両の子分をけっ飛ばすバカラ。)」
バカラ 「はぁ、はぁ……。特別海賊!!」
特別海賊 「待ってたぜ!」
バカラ 「チップを返してもらおう。」
特別海賊 「もうあのガキにゃあ用はねえ…欲しいのは、お前の魂だ!!(マシンガンを構えてバカラの方に向ける。)」
バカラ 「魂?」
一方、タケル達と合流して、チップの救出に成功するダンディーラー達。襲ってくる特別海賊の子分達も、ジェット皇星のジェントリータイフーンで飛ばされる。
その飛ばされている子分達をバカラを羽交い締めにしながら見る特別海賊。
特別海賊 「くそう、てめぇら、よくもやってくれたじゃねぇか!!」
と、目の前の床が開く。
特別海賊 「おぅ?」
顔を出すダンディーラーとピンゾロイド。
ダンディーラー 「バカラ様〜!!」
ピンゾロイド 「またやられてるゾロ〜。」
特別海賊 「一家の大黒柱がやられる所を、おとなしく見ときな…。」
そう言っているうちに、タケル達全員ものぼって勢揃いする。
チップ 「バ…バカちゃん…。(心配そうに言う。)」
バカラ 「(特別海賊に首を絞められながらも、笑顔でチップに手を振って)チップ〜、無事だったんだねぇ。ぐ…。(首を絞められて苦しむ。)」
タケル 「助太刀するぜ、バカラ!!」
バカラ 「おう少年、久しぶりだな…。悪いがここは(人差し指を1本立てて)1対1の男の勝負だ…すまねえが…。」
タケル 「バカラ…。…よしわかった、負けんなよ、絶対!!(と親指を立ててグーのサインをする。)」
前よりもきつくバカラの首をしめる特別海賊。苦しそうな声を上げるバカラ。
特別海賊 「そういきがっていられるのも今のうちだぜ。…快速投げぇーー!!」
バカラを振り回して、投げ飛ばす。地面に仰向けにたおれるバカラ。
ダーツ 「!バカラ大将!」
特別海賊 「さあ、お前のブライトソウルを拝ましてもらおうか、バカラ…。」
特別海賊の眼帯が開き、そこからビームが発せられると、バカラの胸に直撃する。
バカラ 「ぐぉぉおおああ!!」
バカラの体から出てくるたくさんのフィルム。そして、描き出されるイメージ。
日輪をバックに日本風の城が映し出される。天守閣にいる羽織袴姿のバカラ達の姿が。晴れ晴れとした顔で城の外を眺めている。
特別海賊 「…何だ、こりゃ?」
ダンディーラー 「バカラ様…頭の中は私達と聖魔和合界のことでいっぱいなのねぇ…。」
ピンゾロイド 「ダ、ダ、ダーツもいるゾロ!」
ダーツ 「(嬉しそうに)バカラ大将…。」
イメージ中のバカラ 「(赤ふんどし姿で。)だっはっはっはっはっは…。」
イメージ中のバカラ 「(羽織袴の片方の袖をぬいで、肩にかかれた『愛』という字を見せて)力は、愛だ!!」
イメージ中のバカラ 「(羽織袴姿で、聖魔塔をバックに)これで聖魔和合界も安心だぁーっ!」
呆れる特別海賊&他の方々。
特別海賊 「おめでたいヤツだ…。」
ダンディーラー 「バカラ様…。」
ダーツ 「(涙を滝のように流しながら)バカラ大将…。」
消えるイメージ。
特別海賊 「チッ…とんだ見込み違いだったぜ…。ん?(去ろうとするが、足をつかむ手に気付く。)」
バカラ 「特別…海賊…。(特別海賊の肩をつかんで起きあがる。)」
特別海賊 「まだやる気か…。」
バカラ 「ったりめえだぁ…。」
ピンゾロイド 「何でアイパッチを取らないゾローーっ!!」
ダーツ 「アイパッチ?」
ピンゾロイド 「アイパッチを取れば、無敵の強さになれるゾロ!」
バカラ 「ふんっ、そうはいかねえんだよ…。俺がダーツに教えた技は、凶悪魔にも通用するってこと、見せなきゃいけねえからな!(キッと目を開く。)」
ダーツ 「私にそれを教えるために…。」
バカラ 「うぉおおっ、どりゃあっ!!(とパンチを出す。)」
特別海賊 「無駄だっつってんだよぉ!!(と、バカラに蹴りを食らわせて、カバンで殴る。)」
バカラ 「うぉあ〜っ…。」
ダーツ 「バカラ大将!!」
特別海賊に飛びかかっていくダンディーラーとピンゾロイド。
ダンディーラー 「特別海賊、覚悟ぉ!!」
ピンゾロイド 「ゾローーっ!!」
特別海賊 「邪魔すんじゃねぇっ!!(カバンを振る。)」
はねとばされるダンディーラーとピンゾロイド。ピンゾロイドはいつものように、胴体と体がバラバラ状態に。
特別海賊 「てめぇらうるせぇんだよ!!(ダンディーラー達にマシンガンで殴りかかる。)」
ダンディーラー 「!…バカラ様!!」
交差させた腕でマシンガンを受け止めてるバカラ。
バカラ 「こいつらには…手を出すんじゃねえ!」
特別海賊 「そんならその分…てめえが食らいな!!(カバンを振りかざす。)」
バカラ 「うぉおあっ…。(飛ばされて、列車の舵に腕をかけて寄りかかった状態になる。)」
特別海賊 「ブライトソウルを持ってないおめえには、もう、用はねえんだよ!!(と、バカラをマシンガンでこれでもかと言わんばかりに殴る。)」
ダーツ 「バカラ大将!」
特別海賊に駆け寄るダンディーラーとピンゾロイド。
ダンディーラー 「もうやめてぇ!!」
ピンゾロイド 「ゾロゾロ〜っ!」
特別海賊 「うぉりゃあっ!(と、2人を払いのける。)」
倒れた2人にさらに攻撃を加えようとする特別海賊。
バカラ 「ぐっ…。(ピンゾロイドとダンディーラーをかばってマシンガンを背中に食らう。)」
バカラの背中を何度も踏みつける特別海賊。
それをつらい表情で見ているダーツ。
なおも踏みつけられて苦しそうにしているバカラ。
特別海賊は容赦なくバカラに攻撃を加えつづける。
ダーツ 「(目を見開いて)バカラ大将ーーーーっ!!!!」
ダーツの体からまばゆい光が発せられ始め、それはゾーン中を照らすほどのものに。
タケル 「(手で目を覆って)うわっ、な、何だ!?」
カンジー 「すさまじいエネルギーです〜!」
バカラ 「こ、こりゃあ…。」
なおも光を発し続けるダーツ。
ダンディーラー 「ダーツ!?」
特別海賊 「(カバンで顔を隠している特別海賊)うあっ…。…!?」
足下のマシンガンが溶けて消える。さらに、カバンも同じく溶けて消える。
光を発しているダーツを、フロンティアゾーンからモニターを通じて見ている凶栄神ノクス。
凶栄神ノクス 「この輝き…この力!もしや…これこそブライトソウル!?」
光が消えて、倒れるダーツ。
タケル 「おい!大丈夫か?」
カンジー 「しっかりしてください〜!」
ダーツ 「う…。」
特別海賊 「よくも俺の通勤カバンと杖を…てめぇら、まとめて始末してやる!」
タケル 「おもしれえ!今度は俺が相手だ!!」
バカラ 「待て!(2人の間に入る。)」
タケル 「バカラ!」
バカラ 「素手同士なら五分と五分。本当の勝負は、これからよ!」
ダンディーラー 「(ダーツとチップに)2人ともよく見ておくのよ…バカラ様の本当の強さを!」
チップ 「うん…。」
無言でうなずくダーツ。
そして、特別海賊に立ち向かうバカラ。
バカラ 「男なら、拳と拳で語り合おうぜぇ!」
特別海賊 「この野郎!望むところだぁ!」
拳を出し合う2人、しかし、バカラのパンチが特別海賊の顔にヒットする。
特別海賊 「うああっ!!(飛ばされて、頭から落下し、首をボキッと痛める。)」
バカラ 「さっきの礼だ!!100億倍にして返してやるぜぇ!!」
特別海賊 「(起きあがって)調子に乗りやがって…。」
手を組み合って押し合う2人。
バカラ 「このいかれた列車ごと雲海に沈めてやらぁ!!」
特別海賊 「ふざけ!…この親バカがぁ!」
ダンディーラー 「バカラ様!」
チップ 「バカちゃん、がんばってぇ〜!」
ピンゾロイドは、応援団長のような格好でサングラスをかけて、太鼓をたたいて応援の音頭をとっている。バカラコールが飛ぶ。
バカラ 「…その声が…何よりの…力だぜえっ!!(特別海賊を上に放り投げる。)」
特別海賊 「うあぁぁっ!」
バカラ 「とどめだ!バカラ!100万パワー!パーンチ!!」
特別海賊 「(そのパンチをまともに食らって、眼帯もはずれて)うわぁあああっ!(空の彼方へ。)」
バカラ 「(疲れがどっと出たのか肩を降ろして)はあ…。」
歓声を上げる一行!
ポーチ 「やったぁ!!」
タケル 「やったぁ、バカラ!さすがだぜ!!すげーすげー!!」
ダンディーラー 「バカラ様最高〜!男の中の男〜!」
チップ 「バカちゃん、かっこいい〜!!」
ピンゾロイド 「ダ、ダ、ダーツ、見たゾロ?あれがバカバカ、バカラ様だゾロー!」
バカラ、振り返って、力強くグーのポーズ。
ダーツ 「(苦笑しながらうなずく。)」
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