ものの本によれば

独断と偏見によるアニメ・ビックリマン2000辞書です(未完成)。

<サイトトップ <辞書のトップ
凶悪魔編 >> 付録 話数別 次界卵編へ >>
      

アズールとの約束・ダーツの回想(60)…ダーツは何故聖魔和合界に来たのか。そしてアズールは何処に行ってしまったのか。全てを思い出したダーツによって語られる真実。

いよいよフロンティアゾーンに到着したタケル達。

凹十魔 「ついたブォ。」

凹十魔から降りるタケル・カンジー・ダーツ。ゼウスエンブレムからゼウスが現れる。

ゼウス 「聖魔和合軍・チームゼウスの諸君、並びにバカラ一家よ…。フロンティアゾーン到着ご苦労であった。ダーツの記憶により、隕石は凶悪魔の要塞と判明した。何としても破壊するのじゃ。」

タケル 「(ガッツポーズで)わかってるよ!」

モニターを通して天上キャッスルから隕石の様子を見ているゼウスとカーン。

カーン 「わしらの知らぬところで、もっと大きな何かが起こっているやもしれんな。」

ゼウス 「うむ。(うなずく)」

隕石をじっと見るタケルとダーツ。

凹十魔 「ものすごい圧力を感じるブォ!」

タケル 「聖神パシー、放射!(武装翔束に。)」

ダーツ 「タケル様、気をつけてください!」

タケル 「何言ってんだ、お前も来いよ!こないだのすげえ力はどうした?」

ダーツ 「それが…。」

タケル 「?」

ダーツ 「あの時、どんな風に私が変わったのか、まるでわからないんです。」

第59話で謎の光を発した時の回想シーンが入る。

タケル 「なんだって!?」

カンジー 「ハイパー千里ゴーグル、ON!」

ゴーグルの「調探」モードで隕石の分析を試みるカンジー。しかし、ゴーグルには「分析不能」の文字が。

カンジー 「タケルさん、分析できません!不用意な攻撃は、かえって危険です!」

タケル 「やってみなくちゃわかんねえだろ!」

タケル、トライブレードをまっすぐにのばして、隕石へ向かって投げつける。しかし、隕石の周りにある謎の透明な膜がはねかえす。

タケル 「(トライブレードをキャッチして)くそっ!」

凹十魔 「バリアだブォ!」

カンジー 「…ポーチさん、どうしたら…。…?」

ポーチ、凹十魔の座席で頬杖ついてため息をついている。

カンジー 「(手をポーチの顔の前で上下させ)ポーチさんってば!」

凹十魔 「ダメブォ。ジェットに振られてからずっとこうだだブォ。」

タケル、かけ声とともに何度もバリアをトライブレードで叩くが、はじかれる。

タケル 「くっ…なんで近づけねえんだよ!」

バカラのスピーカー声 「どけ、少年!」

タケル 「?バカラ!」

バカラ 「(ガスベラスの上で糖衣嬢の治療を受けながら)待たしたな!少年少女諸君!」

糖衣嬢 「あんまり動かないでくださいの!お手当てできないですの!」

チップ 「(バカラに肩車状態で)へへ〜、ばんそうこうだらけ!」

バカラ 「全国隕石愛好者連盟名誉会員 バカラ大将に任せろ!」

ガスベラスのハッチから出てくる、巨大なピストルを持った手(スペードのマークが手の甲に)。

操縦席にいるダンディーラーとピンゾロイド。

ピンゾロイド 「一か八かで大当たりゾロ!半!」

ピンゾロイドが「半」と書かれたスイッチを押すと、ピストルから弾が発射され、バリアに命中する。

爆風に顔を覆う一同。

バカラ 「!…効かねえ…。」

変化なしのバリア。一方、隕石(以降要塞)の中で、ほくそ笑むノクス。

ノクス 「星の巡りは止められはせぬ…。」

一方、天上キャッスル。容器の中に保管されている魔黒石がガタガタと揺れ始める。

ゼウス 「魔黒石の様子が…。」

カーン 「ゼウス、星の座標を見よ。」

ゼウス 「ん?この座標は…。」

カーン 「紛れもなく…。」

相変わらずバリアをトライブレードで叩いて攻撃しているタケル。

タケル 「くそう…。」

と、いきなり目の前に、どアップで現れる福陽気妃。

福陽気妃 「魔零彗星お出ましの予兆で〜す!」

タケル 「うわ、福ちゃん!」

カンジー 「魔零彗星ですって!?ゼウス様!(ゼウスエンブレムでゼウスを呼び出す。)」

ゼウス 「星の座標もそれを示しておるぞ。」

福陽気妃 「もし魔零彗星が来たら〜、みんな木っ端みじんこになっちゃいますよ〜。」

ポーチ 「(元に戻って)え…木っ端みじんこ?」

タケル 「(福陽気妃を押しのけて)だから!隕石をぶっ壊さなきゃなんないんじゃないか!」

そして、またバリアをトライブレードで攻撃し始めるタケル。

ゼウス 「あいつ、何カッカしとるんじゃ?」

ポーチ 「わっかんないかなあ!タケルはね、アズールのために焦ってるのよ!ダーツが言ってたじゃない、アズールは幻次界にいるって!」

タケル 「アズールを助けなきゃ、俺達の世界も無事でなんかいられないんだ!急ぐんだよ!!!」

ダーツ 「タケル様…。」

◆   ◆   ◆

ダーツの回想。

幻次界の中心と思われる巨大な宮殿にて。

大きな容器の中に浮いている球体を見ている1人の天使。

ダーツ 「父上。」

天使 「お?(振り返る。)」

サイバー司教 「マルコネオン様、サイバー司教、参りました。」

幻次界最強ヘッド・マルコネオン 「おお、ダーツも一緒か。」

サイバー 「かつてない強力な魂を是非見たいとせがまれまして。」

マルコネオン 「相変わらず好奇心の強い子だ。」

ダーツ 「これが魂?」

マルコネオン 「戦使の遺伝子が進化したものでは…。」

サイバー 「非常に強い魔理力を感じます…悪魔属性ですか?」

マルコネオン 「うむ…ムゲン(漢字不明)フィールドとジソウ(漢字不明)空間の狭間であがいていたのだ…。サイバーよ、何とか助けてやれないものだろうか。」

サイバー 「お任せください、魂は我々の領域。」

球体の入っている容器の前まで飛んでいき、手に菜箸をとりだすサイバー司教。容器の中にそれを入れて、球体の中から魂らしき光る球体をつまみ出す。

サイバー 「おや…この魂は一度体を得ていますね…しかも非常に不完全な形で。」

マルコネオン 「不完全な形とは?」

サイバー 「戦使の遺伝子を操作されたようです。誕生前にも関わらず、模造記憶を植え付けられたんですね。」

ダーツ 「そんなことができるの!?」

サイバー 「神の領域に住む者なら造作もありません。…さて、魂に時間を取り戻して差しあげましょう。」

魂から菜箸を離し、印を結ぶサイバー司教。

魂が光り輝き、中から…。

3人 「(喜びの顔で)!」

アズールが現れ、目を開ける。

マルコネオン 「ようこそ、幻次界へ!」

◆   ◆   ◆

場面は変わり、その宮殿前の草原にて。

アズール 「うぉおおお!!」

生えている一輪の花の茎を剣で斬り、その剣をダーツに突きつける。

ダーツ 「!…父上が、アズール様から、剣術の稽古を、つけてもらうようにと…。」

アズール 「(剣を降ろして)戦いは嫌いなんだろ。」

ダーツ 「時期ヘッドになる身では、そうも言ってられませんから…。」

斬られた花を自らの持つ力で元に戻すダーツ。ハッとするアズール。

ダーツ 「私の力はこの程度のもの…。でも、戦いに転じることもできようと父が…。」

アズール 「(剣を見つめて)他のヤツが敷いたレールに乗ったまま生きていくのか?」

ダーツ 「(うつむく)…。」

アズール 「(剣を下ろし、ダーツの方に視線を変えて)かつて、運命や使命より、もっと自分に正直に生きる道があるはずだと、俺に教えてくれたヤツがいた…。」

ダーツ 「!その方は、道を見つけたのですか!?」

アズール 「(笑みとともに)とっくに見つけてた…バカがつくくらい正直だったからかもな…。」

ダーツ 「(剣を鞘から抜いて構えて)剣を教えてください!!」

アズール 「?」

ダーツ 「私も様々な可能性の中で、自分の道を見つけたいのです!」

アズール 「フッ…。(と剣を構えてダーツと向き合う。)」

◆   ◆   ◆

ここまでを回想して、決意の表情で体から虹色の光を出し始めるダーツ。

◆   ◆   ◆

再び回想に。宮殿にて。

ダーツ 「(マルコネオンの座る玉座へと駆けながら)父上!アズール様が帰ってきたんですか!?」

マルコネオン 「テンレイ山(ザン)での修行は、彼に新しい力を授けたようだ。」

ダーツ 「(期待に満ちた表情で)新しい力!?」

ダーツの背後から、スーッと現れるアズール。

ダーツ 「!アズール様!」

と、急に宮殿が揺らぎ始める。

サイバー 「マルコネオン様!降下中の隕石から、凶悪魔なる者が侵攻を!」

マルコネオン 「何!?」

凶悪魔達に襲われ、破壊されていく幻次界の都市。

聖守のコサックタンスやドリブルトプスの反撃も効かず、凶悪魔の口から出すビームによる爆風で飛ばされる。

アズールとダーツは共に行動していたが。

アズール 「ここからは、お前1人で行け。」

ダーツ 「何を言っているんです。」

アズール 「ダーツ、お前を凶悪魔に渡す訳にはいかない。お前の力が世界を救うカギになるんだ。」

ダーツ 「…一人で戦うつもりですね。」

アズール 「一人じゃない。」

ダーツ 「?」

アズール 「(サングラスをはずし、ダーツに笑顔で話す。)お前にはやって欲しいことがある。それがお前の戦いであり、役割だ。」

ダーツ 「いったい何を…。」

アズール 「…聖魔和合界へ行くんだ。」

ダーツ 「…星天使タケル様…ですね。」

アズール 「そうだ…お前はタケルに俺達の世界の危機を伝え、力を借りるんだ。」

ダーツ 「わかりました…。」

アズール 「タケルと一緒に、強くなって戻って来い…いいな!」

ダーツ、決意の表情。

そこへ、爆音とともに凶悪魔が現れる。

アズール 「!」

かけ声と共に、地面に剣をつきたて、大地に裂け目を作るアズール。

ダーツ 「!アズール様!」

アズール 「次元を裂いた!早く行け!!…!!(振り返るアズール)」

凶悪魔の口から吐いたビームを食らって、苦しむアズール。

ダーツ 「アズール様!…!?」

アズールから黒い球体が現れる。

凶悪魔 「おお!これぞブライトソウル!」

ダーツ 「アズール様!」

アズール 「ダーツ!!…頼むぞ!!!」

剣を振るアズール。剣からは光る球体が飛んでいき、ダーツのところで虹色の透明な球体となりダーツを包む。そして、そのまま裂け目の中へとダーツを連れて行く。

ダーツ 「!…アズール様ぁあああ!!」

ダーツが去っていく様子を見守りながら、駆込みジョーカー2人組につかまるアズール。

◆   ◆   ◆

回想から元に戻り、ダーツは力のようなものを解放し始める。

◆   ◆   ◆

一方、バリアを破壊しようと奮闘し続けているタケル。

バカラ 「少年一人に任せておけるか!攻撃を一点に集中するぜ!」

ダンディーラー&ピンゾロイド 「ラジャー!!」

今度は弾を立て続けに何発も発射する。バリアに直撃するも、やはり効いていない様子。

ダーツ 「タケル様とアズール様…そして、大将の為に、私ができること!」

笑みを浮かべるダーツ。そして、その背中から虹色の輝きと共に光る翼が現れる。そして飛び立つダーツ。

ノクス 「(その様子を見ながら)現れたか、輝ける放熱よ!貴様こそブライトソウルを抱くはず…。今こそ戦神降臨の時!!!!(鎌を振り上げて高らかに叫ぶ。)」

要塞が激しく揺れ始める。

タケル 「凶悪魔!勝負しろ!!(要塞へと突っ込んでいく。)」

しかし、要塞全体が光り、その力で飛ばされる一同。

何とか空中で踏みとどまるタケルの前に、翼を持ったダーツが。

タケル 「ダーツ!」

ダーツ 「凶悪魔よ…私の大切な者達を、これ以上奪うことは許さない!!!」

ダーツの発した虹色のビームによって、バリアが消滅する。

タケル 「やったな、ダーツ!」

ダーツ 「はい!」

タケル 「こうなりゃこっちのもんだ!」

    
サイト管理:harasan