2009年4月14日(火)
    たべられる山野草日記--1 ≪落花生プリンの蕗の薹添え≫

美濃戸にも遅い春がやってきてフキノトウが顔をだしました。
そこで冬の間にたまった脂肪を流してくれる春一番の野草を使ったデザートを考えてみました。

友人が育てた落花生を使って 沖縄で食べたジーマミ豆腐を思い出して作ってみたら やさしい味のプリンです。
 


名づけて

  
≪落花生プリンの蕗の薹添え≫ (60ccプリンカップ8個分)

  
レシピ:生落花生    200g

       水       600ml

       芋くず      60g 

       てんさい糖   小さじ1 

       塩       小さじ1/2 (与那国手作り自然塩)

       みりん     こさじ2 (白扇酒造)

       しょう油    小さじ1 (丸大豆)


  ・ 一晩水につけた落花生をミキサーにかけ、絞ってその他の材料を入れ火にかけて煉る

  ・ 蕗の薹をさっと茹で、黒砂糖(波照間産)と黒酢を煮詰めたシロップをかける




>食べた家人の感想:蕗の薹は刻んで添えた方がいい。インパクトが強すぎる。

〔フキノトウは煎じて 飲んで咳に効いたり、、うがい薬にもいいようですね。〕



≪落花生プリンの蕗の薹添え≫
2009年5月1日(金)
    たべられる山野草日記--2 ≪豆とスミレのケーキ≫


ヒナスミレが咲きだしました。

いつもだとタチツボスミレが一番目立つのに 今年は先日の雪で戸惑っている様子。
スミレはどの種類も食べられるそうなので、可愛いヒナスミレを少しと、
ヒメジオンの若葉は根に近いところを嗅ぐと 香りがあり、ゆでるとくせのない味
だったので、一緒に寒天ゼリーにいれることにしました。


自家製大豆で 豆乳、きな粉を作り、いつも作ってある黒酢黒豆の液も使って
 <<豆とスミレのケーキ>>のできあがりです。

  レシピ:(直径20cmリング型1台分)

       きな粉       大さじ6

       ナンブ粉      大さじ2

       豆乳         200ml

       寒天パウダー   2g    

       白練りゴマ     1/2カップ

       メープルシロップ  大さじ4

       ブランデー      大さじ1

       自然塩         少々

    ・よく混ぜ型に流して200℃のオーブンで20分焼く(A)


       粉寒天        1g

       甜菜糖        15g

       はちみつ        5g   

       水          220cc   


       黒酢黒豆汁    50cc

    ・寒天と水を火にかけ沸騰してから2分よく煮溶かして他の材料を加える(B)

       他にスミレの花とヒメジオン

    ・冷蔵庫で冷やした(A)の真ん中に(B)を1/2流し、スミレの花、茹でたヒメジオンをいれて
    残り(B)を流す。


<<豆とスミレのケーキ>>
2009年5月22日(金)
    たべられる山野草日記--3 ≪よもぎのシフォンケーキ≫


新緑の季節になり、晴れた日は眩しいほど鮮やかな緑、雨降りには森の精が降り立ったかのような緑を楽しんでいます。
ヒトリシズカが顔をだしたところにもヨモギが・・・
庭のあちこちで元気なよもぎは からだにも元気を運んでくれそう


今日は 
きのう焼いた≪よもぎのシフォンケーキ≫を4月から始めたラウンドダンスの仲間へプレゼントしました。

  レシピ(15pシフォン型1台分)

       卵黄           60g

       卵白          140g

       甜菜糖          80g

       菜種油         40ml

       湯            55ml

       国産小麦粉(ナンブ)  80g

       よもぎ           60g(生ヨモギを湯煎で分離し、乾燥させた葉6gと液8mlにして)

     仕上げに タチツボスミレとクサボケの花のグラッセ、ハニーココナッツと国産レモン汁で作ったアイシング

   ・菜種油と湯、よもぎを合わせ、卵黄と砂糖の1/3をすり混ぜたところに加える(A)

   ・卵白を残りの砂糖で泡立て すくいあげると鳥の嘴状のメレンゲにする

   ・(A)に篩った粉を混ぜ、メレンゲを2回にわけて混ぜて シフォン型に流し、170℃のオーブンで30分焼く



沖縄そばや山羊汁に山盛りで入っているフーチバーはニシヨモギ、北信の山で見たのはオオヨモギ、普通にあるのはカズザキヨモギだそうですが、夜は腰痛に効くというヨモギ風呂で疲れをとりました。
≪よもぎのシフォンケーキ≫
2009年6月14日(日)
    たべられる山野草日記--4 ≪ヤマツツジ入りマカロン≫

6月14日(日)

晴れているのに、雷にせかされ駆け足で ヤマツツジの写真を撮りました。
レンゲツツジも満開ですが、こちらは有毒なので食べられません。
遠慮がちに摘んだ花を酢水で茹でて絞った汁は、ローズヒップティーのようにピンク色で酸味があり、
甘いマカロンにぴったりの飲み物になりました。
業務用オーブンだったら余熱で作れるところ、私の小さなオーブンではこの量、その上時間もかかるマカロンは贅沢なお菓子。
でも後をひく美味しさなので、食べ過ぎなくてお腹にはちょうど良い量です。(いい状態のメレンゲを作る為 精製糖を使っている)



  レシピ≪ヤマツツジ入りマカロン≫10個分

       卵白           1個

       シュクレーヌ(グラニュー糖)50g

       アーモンド粉       30g

       ヤマツツジの花      8個(酢水で茹でて絞り汁を除く)

       みかんピール*      2本(刻む)

*無農薬夏みかん1個の皮を1pの厚さに切り、柔らかく茹で、何回か水をかえて苦みを抜き、砂糖100グラムと水50mlのシロップで煮詰めたもの

 ・卵白に一つまみの砂糖を入れ泡立て、残りの砂糖を少しずつ加えながら、しっかりしたメレンゲを作る

 ・アーモンド粉、ヤマツツジ、ピールをメレンゲの泡を消さないように加える

 ・オーブンペーパーに絞り出し、100度のオーブンで80分焼く



写真撮影のついでに近くの小枝を一本いただいて、庭に挿しました。
いつの日か 散りかけた花をいっぱい使ったヤマツツジのジャムができるでしょうか。


≪ヤマツツジ入りマカロン≫
2009年7月5日(日)
      たべられる山野草日記--5 ≪イブキジャコウソウのケーキ≫
7月5日(日)

日記-1の蕗の薹が出ていたあたりが一面フキ畑になりました。庭の草取りがてら収穫したフキで砂糖煮を作り、今真っ盛りの伊吹ジャコウソウ(ハーブのタイムと同じ香り)を使ったケーキに花と飾ってみます。
豆乳は残り少なくなった去年の青大豆で作りました。(今年の豆は追肥が終わったところです)



 レシピ≪イブキジャコウソウのケーキ≫パウンド型(底19p×7.5p)1台分

     
薄力粉(ファリーヌ)      90g

      上新粉             30g

      アーモンド粉          40g

      B.P(ノンアルミニウム)   小さじ1

      イブキジャコウソウ        0.5g (半日陰干した葉)



      菜種油            大さじ2

      甜菜糖             50g

      豆乳              90g

      りんごジュース(ストレート) 大さじ2

      ペーカンナッツ         20g (刻む)



  粉類をふるってイブキジャコウソウの葉を混ぜる…A

  ぺーカンナッツ以外の残り材料をよく混ぜ、Aを入れて合わせ、ナッツをいれる

  型にいれて180度のオーブンで30分焼く

  荒熱をとって 花とフキの砂糖煮(*)を飾る


*フキの砂糖煮:野生のフキ100gを柔らかく塩茹でし、よく水にさらして、60gの砂糖をふりかけて一晩おく

水分だけを沸騰させてシロップにし、フキを加えて鍋底に砂糖の結晶ができるまで煮詰める 


伊吹ジャコウソウは発汗作用があって風邪の時お湯に入れて飲むといいそうです。
半日陰干すると香りが優しくよくなり、噛むとはっかのような味がして、少しいれただけで個性的な味のケーキに仕上がりました。

       

≪イブキジャコウソウのケーキ≫
2009年7月15日(水)
     たべられる山野草日記--6 ≪ウツボグサと蕨餅≫
ナガホノナツノハナワラビ 7月15日(水)

昨日の梅雨あけ宣言で今日は、いっぺんに爽やかな高原の気候になりました。

先日 ナガバナツノハナワラビ をお隣の庭で見つけ(初めての出会いです)

急に蕨餅が食べたくなり、貴重な根を掘ることはできないので、市販の粉を買って今日作ってみました。

飲み物はさんぴん茶に、今咲き誇っているウツボグサの花びらを浮かべて・・・

ウツボグサの若芽は春 天ぷらにもしましたが、くせのない味です。





  レシピ≪ウツボグサと蕨餅≫(3人分)

      わらび粉         75g

      水           325g

   

      きな粉          40g

      甜菜糖          60g(南箕輪村産)

      塩            少々

 お鍋にわらび粉を入れ、水を加えてよく溶かし火にかける。

 最初強火で、固まりだしたら弱火にして 透明になるまで時間をかけて練り上げる。

 器にいれ、氷水につけて熱をとり、切り分けてきな粉をまぶす。





ワラビは虫に刺された時 葉柄をすりつぶした汁を刷り込むときくそうです。

昨日 散歩中に足を捻挫して、こういう時湿布がわりになる山野草を知っていたら・・・と

又 アク抜きをしたものを擂って蕨とろろも美味しいそうなので 今度春に冷凍したもので試してみたいと思います。
ウツボグサ
ワラビモチとウツボグサを浮かせたさんびん茶
≪ウツボグサと蕨餅≫
2009年7月21日(火)
     たべられる山野草日記--7 ≪森苺のタルト≫

シロバナノヘビイチゴ花6月1日

シロバナノヘビイチゴ


苗代イチゴ(旧暦5月に熟すことからの名前)


ヘビイチゴ(花は黄色)

7月21日(火)

梅雨明け宣言をしたのに また雨。明日の皆既日食は見られるでしょうか。46年前には知識がなく、下敷きで太陽を見たような気がしますが・・・

庭にギンリョウソウが顔をだしたり、クモキリソウなど今まで気がつかなかったラン科の植物が咲いています。

花の横に実をつける準備をしているナワシロイチゴやもう実になっているヘビイチゴもありますが、シロバナノヘビイチゴ(別名モリイチゴ)は店で売られているのと同じオランダイチゴ属で姿、味、香りがそっくりです。

日記-6の写真でウツボグサの後ろに見える小豆程の苺は雨で溶けてしまいそうなので 小雨の合間に庭中の苺を摘んでタルトにしました。



  レシピ≪森苺のタルト≫ 直径12pリング型1台分

        A) タルト地

         薄力粉(ファリーヌ)     40g

         塩               少々

         菜種油           大さじ1 

         ぺーカンナッツ        25g

         豆乳            小さじ2

 ・粉と塩を混ぜ、菜種油を加え、指の先を使ってなじませてから両手ですり合わせてポロポロ状態にする

 ・ナッツをさっくり合わせ、豆乳を入れてまとめる

 ・オーブンシートに乗せた型にいれ、指で型の形に押し広げる

 ・重しをして 200度のオーブンで12分空焼きする


        B) アーモンドクリーム 

         アーモンド粉        100g

         薄力粉(ファリーヌ)     60g

         B.P(ノンアルミ二ウム)  小さじ1/2

         塩               少々

         メイプルシロップ      100g

         豆乳             40g

         菜種油            35g

         ブランデー         小さじ1

         バニラエッセンス      小さじ1/3

  ・ボールに粉類を篩入れ真ん中をくぼませて、メイプルシロップ、豆乳、菜種油、ブランデー、バニラエッセンスをよく混ぜ合わせて入れる

  ・ホイッパーでさっくりまぜ、カードでまとめる

  ・出来上がり量から60gをAにいれ、表面を平らにして160度のオーブンで25分焼く

  ・冷めたらジャム(ノンシュガー オーガニックラズベリージャム)を40g塗り、苺をのせる




>食べた家人の感想:タルトがサクサクしていて今までで一番美味しいケーキ

[苗代苺は3倍量のホワイトリカーに3か月位漬けて飲むと美肌効果があるそうなので、是非試そうと思います。]



≪森苺のタルト≫
2009年9月19日(土)
     たべられる山野草日記--8 ≪チョウセンゴミシと畑のめぐみマフィン≫

9月19日(土)

木漏れ日をかき集めたいような 短かった夏を惜しむ秋になり、ノコンギクが咲き 山ブドウの実が黒ずんできました。

初夏に花をつけたチョウセンゴミシが赤い実をつけています。

10年物の朝鮮五味子酒があったのを思い出して カレンズ(山ブドウ)を漬け込み、畑でとれた青大豆の枝豆、かぼちゃ、インカの目覚め(栗食感のじゃがいも)をトッピングしてケーキを焼きました。


 レシピ≪チョウセンゴミシと畑のめぐみマフィン≫70ccココット型10個分

       A) 国産薄力粉          120g

          B.P(ノンアルミニウム)  小さじ2

 
       B) 卵              1個

          おから            100g

          豆乳             3/4カップ

          菜種油            大さじ2

          カレンズ           190g(チョウセンゴミシ酒に漬け込んだもの)

  ・B)の卵をホイッパーでほぐし、他の材料を加えてよく混ぜ カレンズを加える

 ・A)を2回ふるって加え ゴムべらでさっくり混ぜる。

 ・型に入れ 枝豆、かぼちゃ、じゃがいもをトッピングして200℃のオーブンで約20分焼く



朝鮮五味子は甘い、酸っぱい、しょっぱい、辛い、苦いの五つの味が揃い、もともと日本にも自生していて、ストレス解消にきくようです。

飲み残していたお酒を全部使って漬け込んだカレンズは少々きつい味の出来上がりでしたが、マフィンを食べると体が温まりました。

 

≪チョウセンゴミシと畑のめぐみマフィン≫
2009年10月6日(火)
     たべられる山野草日記-−9 ≪エゾノコリンゴの紅葉羊羹≫

 
10月5日(月)

唐松を這い上がる山ブドウの紅葉がイルミネーションのようで、窓を開けるとここはどこ?といった様子になりました。

ところが 山ブドウは高いところになっていて手が届きません。

あきらめて、散歩をしていたら、エゾノコリンゴがいっぱいなっている木をみつけました。

触れると手に落ちてくる熟した実を集めて、畑で豊作の南瓜、枝豆も使った羊羹にしてみました。


 レシピ≪エゾノコリンゴの紅葉羊羹≫(12×8×H5の流し缶1台分)

     A)あんこ

       小豆        1カップ

       甜菜糖        50g

       米飴         10g

       塩           少々

     ・水につけて2.5倍量になった小豆の2倍量の水を加えて加熱

     ・びっくり水をして再沸騰したら煮汁を捨て渋切りする


    ・再度水を加え中火で豆が指先でつぶれる位まで煮る

     ・砂糖を加え煮詰め 米飴と塩で味を調える



     B)南瓜寒天

       かぼちゃ      100g

       角寒天         5g

       水        200ml

       甜菜糖        20g


       
塩           少々

     ・寒天をたっぷりの水でもどし、きつくしぼって、水を入れたお鍋にちぎっていれる

     ・弱火で かき混ぜずに煮溶かし 濾す

     ・蒸してつぶした南瓜と砂糖を混ぜた中に寒天液をいれ、2〜3分熱を付け塩で味付けする




    C)ジャム

       エゾノコリンゴ   1カップ

       甜菜糖      1/4カップ

       水           少々 

    
・コリンゴに水を加え 煮て濾す

     ・砂糖を加えて煮詰める




     D)枝豆くず流し

       枝豆         40g

       葛粉         10g

       水         120ml

       甜菜糖        25g  


    ・葛粉と水をよく合わせ、枝豆を茹でて薄皮までむきミキサーでつぶしたものと混ぜる

     ・砂糖を加えて熱をつけ 透明感が出るまで練り上げる

   [仕上げ]A.B.C.Dから適量を順に流し缶にいれ固める 


 エゾノコリンゴの酸味がアクセントになり、紅葉を眺めながら食べていただいた方にも好評でした。    
≪エゾノコリンゴの紅葉羊羹≫