昨今の世情を鑑み、いくつかの大まかな指標を羅列しておきます。      
    以前の内容予告は遵守されていません。                  

・財、サーヴィスそれ自体は価値形態論のいう商品ではなく、また、商品売買という特殊な場合
 を除き、一般に交換において価値形態は成立しえない                  
・労働価値説はフェティシズムの一形態である                      
・市場が成立するために必要不可欠な条件とはフェティシズムの遍在である         
・営業、物流、金融、物的生産、それらにかかわる労働すべてが(商品)生産的労働でありうる
・資本主義的生産とそうではない商品生産とは賃労働の有無によってのみ区別され、商業資本、
 産業資本、金融資本などという恣意的な分別に分析的な価値はない            
・資本における限界生産力からの賃金の乖離が搾取の源泉であり、それゆえ搾取は、市場原理を
 奉じる人々、とりわけ新古典派によってこそ指弾さるべき問題である           
・資本による搾取を現実的になくすためには市場原理をより一層ラディカルに徹底化することが
 必要だが、事象、物象の商品化に起因する疎外はすでに資本固有の問題ではないため、資本に
 その責を全面的に負わすことは妥当とはいえない                    
・人の再生産あるいは実存は、本質的に商品や価値形態とは関係がない           
・疎外を厭うならば商品から離れよ 資本、のみからではなく               
・貨幣とは商品売買の瞬時に生成し直ちに消滅する抽象的な契機であり、人々が心に想い描くス
 トックとしての「貨幣」は、その残滓に過ぎない                    
・ゆえにLETSは単なる「貨幣」システムであり、その有無は、資本主義の存非存、商品の存非存、
 すなわち搾取や疎外の揚棄とは全く無関係である                    

    『NAM 原理』および『トランスクリティーク』の資本主義分析は、完全に誤りで
    あったというのが私の見解です。                     

                                   杉原正浩