万立荘は宿を始めて34年になりますが、初めの頃は農業を中心に母が切り盛りしておりました。
私も子供の頃よく祖母や、母のしていることを真似て草取りや,きぬさやの選別、野菜の収穫、生け花に
使用される野いちご、さんきら、椿、いぼた、ガクアジサイ、山桜、紫式部など自生している枝物の出荷を
手伝ったことがあります。
当時明日葉は、畑に自然に生えているものを取って来て地元の八百屋さんに売る程度でしたのでほ
んのわずかで、今のように専門に栽培してはおりませんでした。私にも採って来て出荷できる程度でしたが、
現在は父が退職し本格的に栽培するようになって10年になります。数千坪の土地に専門に作っており、
草取りの方や、肥料をまく方を頼んて管理し、種も毎年収穫して継続して出荷できるよう蒔いております。
年に1度成長して3年くらいになる明日葉を明日葉茶にするために伸ばしきって1メートル以上の大きさ
にし、その収穫も行います。これは20日〜25日かかります。
明日葉は、健康にも良いということで近年とても人気があります。当時は今のように全国的に知られて
おりませんでしたが、飽食で生活習慣病などが増え健康に関心が高まってきていることもあって色々な
加工品も増えました。観光でいらした方や地元の子供に説明する機会も増え、あたりまえにあった物の
大切さや価値に気づき料理法など思考錯誤しているところです。
明日葉茶収穫風景
1メートルくらいの長さの物を刈り取り束にして出荷。トラック一杯になるくらい期間中取る。年によって収穫量が変わる。ここまでの大きさになるのには3年かかる。刈り取った後は耕して有機肥料にする。
明日葉についての書籍
1.健康野菜あしたば チクマ秀版社 馬場きみ江 著
2・明日葉 島しょ振興公社
3・大島の郷土料理 伊豆大島郷土料理を考える会
4・四季の山菜(採り方と食べ方) 成美堂出版 畔上能力監修
5・種から山野草を育てる 小学館 石原篤幸著
6・民間茶薬効事典 船瀬俊介 農文協
7.四季の食彩 伊豆大島の郷土料理 第2集 伊豆魚島郷土料理を考える会04.3.31発行