21世紀の新マネージメントの概論
古陶磁器コレクション「了庵」
(New Public Management)Public Management(PM)は和の理論を礎にして、
町民の自己意識の改革と創意工夫により相互研鑽を積み、
全員参画で実践できるNPMを提案する。
従来の管理組織論
一般に20世紀末ごろの管理の組織は、欧米型のピラミット型(三角形)の
フォーマル組織図(図- 1 )で論議されて来た。
その後、多くの研究者、学者達によって諸々と学説が論じられて来た。
インフォーマル組織論や逆ピラミット型機能論等、その多くは産業経営の
利潤追求の管理論であって、PMについての有効な管理論は余り聞かない。
従来のピラミット型組織の弱点は、TopとMiddle、またはMiddleとLower間の
Management機能に於いて、Top機能の指示命令が、Middleの人的介在による判断や
調整のミスリードにより、Topの伝達指示がLowerの末端まで浸透せず統一出来ない等、
現場の意見が正確にTopに伝達されない欠点がある。
その結果、Topの総合判断や問題処理の決定を遅らせ、組織全体の崩壊の
要因になる。
また、作業が多様化で複雑になるにつれ管理者の作業負荷も増大の傾向となり
現場の意見や苦情やアイデア等の対応が見え難くなる。
グローバル化到来の時代、各地方自治体に於いても公益性や公共性の質的向上と、
旧組織体制からの脱却や見直しを余儀なくされている。
しかし要注意事項は、行政の新体制づくりが、従来の産業界での一般管理論と
マニュアルや会則、且つ条例等の成文化した従来型Managementの路線上で、
新たに組織を構築しても、これらの機能が迅速に目的に対処できる有効な手段として
働く保証はない。
また、機能を補足するために、人為的ピラミット型の組織(図−2)形成では
総合PMの改革は難しい。
人集めでの団体や組織であっては、無駄な労力や経費を新たに費やす結果となり、
現存の組織体制との確執を発生させ、新しい行革の推進は混迷する。
図-2 多種形成ピラミット
今後のNew Public Management(NPM)の自治体は、
町民一人一人の独創的意見やアイデアを、行政に反映させる英知の蓄積を図り、
それを有効に活用出来るシステムづくりをせねばならない。
NPMの組織体制づくりの重要課題は、
従来の組織を透明化して町民と行政の協働性を深め、「和の理論」(表-1)で実践する。
町民の要請や問題を事前に提議して、迅速に対処できる情報の開示を可能にする。
行政の総合戦略(先行開発投資と優先順位の決定等)を瞬時に判断、実践の作業を
効率よく推進する。
以上を考慮した総合管理システムの抜本的改革と管理ツールの開発を断行することが
不可欠である。
新「和の理論」とは、
我国最古と言われる憲法(604年)、聖徳太子の憲法17条は、政治の姿勢や心構えの
あり方を示したとも言われ、その成文化の中に「和をもって貴しとなす・・・」の
一節がある。
この「和の成文化」の思想を新図式で表現すると、21世紀の管理組織の論点が見える。
円錐形による「和の理論」
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図ー2機能(頂点をAとする管理機能) A |
AB=総合管理機能ライン 全てのLの英知の情報や意見を |
図ー3 輪(和)の管理体 |
円錐形の頂点AからLの底辺に この外側の円の情報を全て取り込む機能の開発で、全ての進度状況の情報が一元化で |