【ぶんかいくん】
 Pacific-18では菊本工房のcable joiner『ぶんかいくん』という、とてもマニアックなパーツをフロントのブレーキワイヤーに導入しています。これを使うとブレーキワイヤーを途中から2つに分離することができます。Pacific-18やBD-1ではブレーキワイヤーの取り回しが複雑ですが、このパーツを使うことで普通の自転車と同じ取り回しが可能になりました。

 Pacific-18やBD-1などBirdyタイプの折り畳み自転車は、フロントフォークにスイングアームという独自の折り畳み機構を採用しているので、どうしてもフロントのブレーキワイヤーの取り回しが複雑になります。その結果、ワイヤーの長さはリアブレーキのワイヤーの長さと同じぐらいになりますし、不自然に曲がるため、ブレーキの引きが重くなります。Vブレーキのガイドパイプが下から付くのも、とても不自然で異音の原因にもなっていました。

 それもこれも折り畳めるようにするためです。フロントのブレーキワイヤーを普通に取り回しのでは、ワイヤーをVブレーキから外さないと畳めなくなってしまいます。だったら、ワイヤー自体を簡単に2つに分離できるようにすればいいじゃないかというのが、このパーツの発想です。

 取り付けてみて驚いたのは、フロントブレーキが劇的に軽くなるということです。本当、こんなに軽くなるとは思わなかったです。パーツ自体は思ったよりデカイのですが、ワイヤーの取り回しが単純になった分、全体的な印象が随分すっきりしました。ワイヤーの分離も慣れれば簡単です。

 ただ、価格はかなり高価です。ある意味、Pacific-18の改造の中で、もっとも無駄使いをした買い物だったのかもしれません(苦笑)。ちなみに購入したのは和田サイクルです。和田サイクルは“折り畳み自転車の聖地”と呼ばれていますが、東葛からは遠いので、なかなか行く機会がありませんでした。『ぶんかいくん』のお陰でようやく訪問する機会ができました。



【ぶんかいくんを分解する】
 上の写真は、実際に『ぶんかいくん』を分解して、ブレーキワイヤーを2つに分離して、折り畳んだときのものです。ご覧のように、ロードレーサー用のタイコを利用します。ですから、ブレーキワイヤーは両端にそれぞれMTB用とロードレーサー用のタイコがあるものを使う必要がありjます。


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