停電時の親電話機電源自動バックアップ


 1台の電話機(親機)にコードレス子機(複数)をもつ電話機システム。この子機は充電式の内臓電池で動作するので停電時でも動作する。だが親機は停電すると、昔の“黒電話機”のように“通話機能”は働くが、子機への中継や留守番電話機能など、親機としての機能は全て動作しなくなる。その結果、子機には着信音も出ず通話も不可能となってしまう。つまり、便利な機能を持つ電話機システムも、停電するや否や単なる“黒電話機”と化してしまう。

 尤も今どき長時間に亘る停電など殆んど考えられないが、地震などの大災害発生時には起こり得る可能性が高い。このような非常時には、携帯電話機による無線通信が考えられるが、これが普及し過ぎた?現在では通話の集中によりパンク状態になって通信麻痺が起きると懸念されている。

 停電しても親機に電源を供給することができれば、電話線が切断されない限り通常の状態を保持できる可能性が高く、家具などの倒壊などにより親機に手が届かなくても、子機からの通話手段を確保できそうだし、子機を手にしてより安全な場所への退避も可能・・・。

 このように考えて「停電時の親電話機電源自動バックアップ装置」を作ってみた。“装置”といっても大袈裟なものではなく、その材料は「停電を感知してスイッチ(接点)を切り替える“小形ACリレー”」と、「非常用電源となる単1型乾電池」とそれを収容する「電池ホルダー」、これに電話機用の外付け「専用ACアダプター」等を纏めて格納する適当なケースが主要部品。製作は極めて簡単。

 つまり、親電話機と親電話機用のACアダプタの間に小形ACリレーを入れ、停電と同時にACアダプタから切り離し、代わりに乾電池から電源を親電話機に供給する仕組みで、停電が回復すれば元の状態に自動復帰するもの。

 電池の本数は、ACアダプタからの出力電圧に合わせる。
 (例)出力電圧:6Vなら、乾電池(1.5V)4本
    出力電圧:7.5Vなら、乾電池5本
    出力電圧:9Vなら、乾電池6本