関さんの森〜松戸に残った貴重な自然
松戸市に残る貴重な森、「関さんの森」を訪ねました。場所はJR新松戸駅の東側。自動車が行き交う住宅街にある驚くほど豊かな森です。
なんでも、この森はもともとの所有者であった関武夫さんという方のご遺志で、自然保護団体に寄付され、そのまま残されることになったとのことです。松戸市は開発が進み、森はほとんど消えてしまいましたが、ここはわずかに残る貴重なスペースです。
中に入ってみると、その森の深さにビックリ!
でも、下草はきれいに除かれており、とても歩きやすい。2つほどフィールドアスレチックの施設もありましたが、それ以外は自然のまんまです。
AttitudeXをアスレチック施設に立て掛け、しばし森の中を散歩してみました。
この関さんの森、屋敷林だと聞いていたのですが、森の中にかなり高低差があります。薄暗い森の中を丘に上り、“渓谷”に降りていったりで、結構楽しいです。
さて、この森には湧き水が出るそうです。で、こんな池がありました。すごい色ですね。単に泥で濁っているだけ、という感じではありません。ちょっと凄みがあり、月並みな表現ですが、主が住んでいそうな風情でした。
いやぁー、かなりの驚きです。松戸市にこんな深い森が残っていたのですね。松戸は都市化の波にすっかり飲み込まれ、田畑はともかく森は絶滅したとばっかり思っていたので、かなり嬉しいサプライズでした。
ただ、この関さんの森に立つ看板を読むと、そんなに喜んでもいられないようです。「(野生の生きものたちは)この森だけでは生き続けることはできません。今残っているこの地域一帯の自然のつながりが必要です」。そう書いてありましたが、新松戸東側の自然や畑はほとんど消滅してしまいました。
私が常磐線沿線に引っ越してきた時、新松戸駅の東側に広がる里山や畑を見ながら通勤していました。それがいつの間にか宅地に変わってしまいました。今や、地域一帯の自然は関さんの森に隣接する関家のお屋敷の周辺と、新松戸駅へと続くわずかな斜面林ぐらいでしょうか。それだけに、この関さんの森が残った “奇跡”を大事にしないといけないですね。