旧手賀教会堂
旧沼南町(現柏市)にある旧手賀教会堂です。この教会堂はギリシャ(ロシア)正教のものです。明治12年の創立といいますから、今から100年以上も前の建造物です。教会堂を創立した人たちは、明治初期に日本にギリシャ正教を広めたニコライ大主教から洗礼を受けたそうです。ニコライ大主教というのは、東京・神田駿河台のニコライ堂のニコライさんです。
水曜日と土曜日の9〜15時が見学可能でです。私が訪ねたのは土曜日ですが、教会堂は居間と玄関の戸が開け放たれており、居間には山下りんのイコン(聖像)画の複製が飾られてありました。私は絵が好きですが、イコンには何の関心もありません。それで知らなかったのですが、この山下りんという人、相当の画家だったようですね。
なんでも民家を改造したらしく、一番上の写真でいうと、左半分が居間、そして右半分が教会施設です。玄関から見ると、手前に居間があり、その奥が教会施設、一番奥に礼拝堂があります。
しかし、十字架とかもないので、外から見ると単なる民家ですね。わずかに窓の形が教会っぽいなという程度。ちなみにこの窓にはまったガラスは創立当時からのものだそうです。そういわれると確かに、ガラスに写る景色が二重になっていました。
茅葺は見事というほかありません。管理人のオジサンの話によると、茅葺の家はこの辺りでは白井市の方にあと一軒あるのみだそうです。この教会堂は数年前に葺き替えたそうですが、今では職人さんを集めるのも大変で、ものすごくお金がかかるそうです。ですから柏市指定の史跡とはいえ、いつまでこの茅葺の姿が維持できるか、心もとないようです。
【許可を頂いて内部を撮影させて頂きました】