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全体の構成 【アンプの構成】 6BM8シングルを製作します。直結回路のアンプは、結合コンデンサがないので、音に迫力があり、素直で、曇りのない音が特徴と言われています。 直結回路に加え、期待をこめて、次のような回路構成とします。 1. 初段はFETを使ったカスコード回路とする。 ・利得を稼ぐとともに、2次ひずみを低減する効果を期待できる。 2. 出力段を定電流化する。 ・低音の迫力がアップする。 3. 初段の電源を並列定電圧回路(シャントレギュレータ)にする。 ・音の分離がよくなる。 4. 電源のチョークトランスをはずし、トランジスタリップルフィルターにする。 ・ノイズが減り、低音の迫力がアップ。音のスピード感がでる。 |
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【電源部の検討】 出力段1本あたり35mAを流すとすると、2本で70mA。100mA程度の容量があれば大丈夫ですが、ヒーター電源も6.3Vで0.7A×2本分必要です。 電源トランスは、将来、直結回路にすると高い電圧は必要になるので、ノグチのPMC-100Mとします。 ★PMC-100Mの仕様★<実機では、ほぼ同仕様のTANGO PH-100を使用> Primary 100V , Secondary 280V-240V-200V-0-200V-240V-280V Dc100mA / 6.3V-5V2A / 6.3V-5V2A / 6.3V-5V2A EI伏型黒色 , 概略寸法 92x78x68(シャーシ上) 出力段は、耐圧1300Vくらいのダイオードでセンタータップ式両波整流します。280V-0V-280Vを整流し、280V×1.3倍で約364Vになるはずです。 チョークトランスの代わりに、FETリップルフィルターを導入します(下の電源回路図)。 |
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【出力段の検討】 ***出力トランスが春日無線のKA-3250が手持ちであったので、このトランスを使うことにします。*** ★春日無線KA-3250の仕様★ Primary 接続1:2kΩ(70mA) Secondary 4、8、16Ω Primary 接続2:3kΩ(70mA) Secondary 4、8、16Ω 最大出力5W(50Hz) 1次巻線抵抗(推定)2k :145Ω、3kΩ:178Ω このトランスは、2k、3kがありますが、3kでロードラインを引いてみます。動作点は、プレート電圧190V プレート電流32mA- バイアス−18Vにします。初段が1.3mA。 整流後の電圧が、364V。分岐抵抗100Ωなので、 364V−(32mA×100Ω)≒361V 、リップルフィルター回路の電圧降下が、5Vから8Vなので、361V−8V=353V。 出力トランス直流抵抗が178Ωなので 353V−(32mA×178Ω)=347V程度になる予定です。 定電流ICのLM317を駆動するため10V程度を見込むと、カソード抵抗は、(347V−190V−10V)÷0.032≒4.6kΩになります。 |
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【初段の検討】 初段は、FETを使ったカスコード回路とします。動作点は、次のようになります。 【春日無線KA-3250の場合】 初段は、負荷抵抗30Kと50kで、ロードラインを引いてみました。片側の球で1.3mA程度を流すことにします。出力段のカソード電圧が、157V程度 になる予定なので、バイアス分18Vを引いて、139Vあたりが動作点になります。以上から、動作点は、139V 1.3mA -1.4V、2SK30Y 動作点は、0.6V 1.3mA。カソード抵抗は、0.6V÷1.3mA=460Ω。 |
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【NFBの検討】 【春日無線KA-3250の場合】 初段は、ロードラインから、およそ70倍 出力段はロードラインから、およそ4.5倍 総合利得は、およそ 70倍×4.5倍=315倍になります。 出力トランス2次側では 3kΩ/8Ω=375 巻線比は、√625=19.3なので ******* トランス2次側からは、R / n2 なので、8Ω =3000Ω/n2 巻線比nは、n=√3kΩ/8Ω ******* 375 ÷ 19.3 ≒19倍 となる予定です。 増幅度は、11倍程度が適当なので、NFB量は、 19倍(約25dB)−11倍(約21dB)=約4dBあたりが適当です。 この場合、NFBの抵抗値は、2.7kΩが適当ですが、2KΩから4kΩの間で実機で、 音を聞きながら、決定します。 * NFB抵抗とNFB量、増幅度の予想
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【回路図】 【電源部回路図】 |
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