利根川-手賀沼連絡道路(岡発戸ルート)
手賀沼と利根川を結ぶルートは何通りもありますが、これまで良い道が発見できなかったのが、手賀沼と、国道6号線が走る大利根橋(利根川サイクリングロード我孫子区間の西端)を結ぶルートです。国道356号線などメインの道路を使えば簡単に連絡できますが、坂道を自動車に煽られながら登るのは、あまり楽しくはありません。どこか良い連絡道はないものかと思っていたところ、発見したのが、この岡発戸(おかほっと
or ほかぼっと)ルートです。このルートは完璧に田舎ルートで、変化と趣があり、しかも迷うことが少ないのでお勧めです。では、手賀沼から大利根橋を目指す形で、ルートをご紹介します。
【手賀沼東端から北上】
手賀沼の東端、手賀沼サイクリングロードから曙橋の歩道を渡り、そこから接続され北岸へと続く手賀沼遊歩道へ乗ります。北岸についたら、遊歩道は土手の下に下りますので、そこで遊歩道と別れ一般道を北へと進んでください。写真前方に見える緑の小山が、これから向かう岡発戸の丘越えのルートです。
一般道を北へ行くと、やがてT字路に突き当たります。ここを左折してください。ここら岡発戸の丘の上まで、田舎k情緒に溢れた道を進みます。
【岡発戸峠を登る】
左折後、しばらく走ると「手賀沼ふれあいライン」という道路にぶつかります。結構の交通量のある道路で、手賀沼の北岸を東西に走っています。この道路にぶつかったら、左折、つまり西側へ10mほど向かって下さい。すぐに横断歩道が現れ、道路の向こう側に延びる小道が見えるはずです。その小道を行きましょう
小道をしばらく走ると、小さなT字路にたどり着きます。そこを右折すると、緑豊かな美しい上り坂があります。なんでも岡発戸峠というらしいです。そこを一気に上りましょう。
岡発戸峠への道は、こうした田園風景が広がっています。ここが「岡発戸ルート」のメインイベントと言ってよいほど、気分の良い坂道です。
坂を登りきったところにあるのが、「岡発戸市民の森」のいうディープな森林公園です。近くに、やはり全体が森になっている「五本松公園」がありますが、それと比べると、はるかに自然のままです。鬱蒼と茂る森は薄暗く、一人で入るのは心細い限りです。土はふかふかでMTBでないと走ることができないでしょう。でも、森の中にいる感覚は素晴しいです。是非一度訪ねてみてください。
【ゴルフ場脇から東我孫子駅脇を抜ける】
岡発戸市民の森の入り口を過ぎると、「我孫子ゴルフ倶楽部」の敷地の西側を回りこむように北を目指します。基本的に、ゴルフ場の塀を道しるべに走ればよいのですが、T字路を2カ所右折する必要があります(上の写真)。岡発戸市民の森の入り口を過ぎて道なりに行くと、思わず右折したくなるT字路が現れますが、そこはスルーしてください。そして、次のT字路を右折、さらに次のT字路も右折してください。
やがて右手にゴルフ場のグリーンが見えてきます。そして、すぐに写真のようなY字路にたどり着きます。ここは左に走って、そのまま道なりに北上してJR成田線の踏み切りを目指してください。それが一番分かりやすいです。
(ちなみに、写真の道を直進すると、ゴルフ場の入り口のクラブハウスへと向かう大きな並木道につながります。その並木道も素晴しいので、その道を走るコースもグッドです。)
やがて写真のようなY字路が現れます。ここは左に進み、その先にあるJR成田線の踏み切りを渡ってください。ちなみに右へ行き、次の四つ角を右折すると、信じられないような場所に出ます。ゴルフ場とJR成田線に挟まれた領域には、ご覧のような広大な自然が広がっています。この辺りは岡発戸の谷津と呼ばれる地域で、休耕田などがビオトープとして整備され、ヘイケボタルやニホンアカガエル、アオダイショウなどが生息しているそうです。
東我孫子駅の東側にある踏み切りです。ここを渡ると道は下り、国道356号線との交差点に出ます。そこを渡ったら今度は上り坂。坂を登ってしばらく直進したら、T字路にぶち当たります。
【我孫子の丘から利根川へ】
道の突き当たりは、左の写真のようなT字路です。このT字路を右折したら、右折しかできないT字路をスルーし、次を左折してください(写真右)。後は道なりに走ってください。途中のY字路で迷うかもしれませんが、そこは迷うことなく幅広の道(右へ向かう道)を進んでください。
道はやがてJR常磐線と並走して下ります。右には川村学園の校舎、先にはNEC我孫子事業所の建物が見えます。自動車はほとんど通りませんので、気持ちよく下れます。
坂道を下り終わったら、左折します。JR常磐線の下をくぐると交差点。その交差点を右折して、住宅街を行けるところまで行きます。T字路に突き当たりますので、そこを左折してください。もう一度右折して、再び左折すれば大利根橋下の交差点に出れます。少しややこしいですが、利根川の堤防が見えますので、迷うことはないはずです。
交差点を渡って、利根川の堤防の上に上がれば、そのまま利根川サイクリングロードの我孫子区間に接続できます。ここから大利根橋に向かい、茨城県側にも行けますが、大利根橋に乗るための道は、道幅が狭い上に、交通量が多く、自転車ではかなり気合が要ります。大利根橋に行くなら、JR常磐線の下をくぐって、そのまま直進して国道6号線まで向かい、歩道を走らせてもらって、そのまま大利根橋を横断した方がよいかもしれません。
【岡発戸峠の追加情報】
懐かしい田舎の風情の残された、この坂道は、2003年の我孫子市景観賞で「景観奨励賞」を受賞しているんですね。なんでも、まわりにお住まいの方々が、この景観と自然を残そうと、畑などの維持管理に努力されているそうです。
東葛地域には、ほかにも似たような風景がありますが、この坂道を最初に見たときに、とりわけ美しいと感じたのは、そういう訳だったのですね。こうした日々の地道な努力には頭が下がる思いです。
【谷津ビオトープの追加情報】
このビオトープは『谷津ミュージアム』という素敵な名前が付いています! 我孫子市と市民の共同事業として推進されているそうで、自然と人の営みが育んだ多様な生態系を復活させ、守っていく取り組みです。
いやぁ素晴らしいです。貴重な自然や文化財をコンクリートで固めた公園に変え、それをもって環境整備だと思っている、どこかの自治体と違い、我孫子市の皆さんは自然を自然のまま残そうという意識が高いですね。