最終更新H16.11.24
ストラットタワーバーの取り付け(フロント)
レガシィB4RStypeB(BE5C)へのフロントタワーバー(タナベ製USED品)取り付け
使用した道具

   ・ラチェットレンチ、ディープソケット12mmトルクレンチ、六角レンチ、めがねレンチ、ドライバー(−)
取付するストラットタワーバー(タナベ)↓
タワーバー タワーバー品番
↑実に無骨というか、飾り気がありません。只の棒。でも、私はこれが良いと思います。タワーバー、つまりは「つっかえ棒」ですから、真っ直ぐの形状が一番強度が高い形状だと思いますから。ちなみに重量1370gでした。パイプ中央部に「SUS TECK」と書いてあります。 ↑品名はごらんの通り。もともとBE5Bで20数万キロ!を走ったNAMLメンバーの方からのお下がりです。このバーが何万キロお供したかは不明です。
で、取り付けは、、、
ストラット部のナットを外してタワーバーを合わせて再び締めます。以上。
  言ってしまえばそれで終わりですが、そうは簡単にレガシィ問屋は卸してくれません。ちょっとした配慮が必要です。

1.仮合せ
タワーバー取付前   まぁ、上記のような感じで簡単に考えていたのですが、まずは軽く取り付け位置を合わせてみて、で問題発覚!以下の写真(矢印)部分が干渉します。特に右から2番目のパイプ(ブレーキ装置に繋がっています)はモロに当たってしまいます。何とかしないと取り付けできません。
  他の2箇所は、パイプ自体が柔らかかったり、多少自由が利くので何とか避けられます。ただ、長期的には擦れてホース破損などとならぬよう配慮の必要がありそうです。

2.干渉していたパイプを逃がす
  上の写真、右から2番目のパイプは、まるでその為の準備がして有ったかのようなネジ穴を使って下へ下げます。
タワーバーに干渉するパイプ ←通常付いているボルトの下に、黒いビニールのフタが付いており、マイナスドライバーで外すとビックリ、ネジ穴登場。もともと逃がし用に考えられていたかのよう。。。
ボルトを外して、下の穴へ付け替えると・・・。
タワーバーに干渉するパイプを逃がす ←あら不思議!パイプが下へ逃げてくれました。ホンの数センチですが、これで十分です。干渉しなくなりました。
※パイプ取付金具の上に少し見える黒い丸いものが、もともとは前写真のネジ穴に刺さっていたカバーです。

3.ストラット部のナットを外して取り付ける
  もう、後は取り付けるだけです。と、思いましたが、何せ外すナットは前輪のサスをとめているナット。下手をしてアライメントが狂ったり、締めすぎてボルトがねじ切れたりしては大変です。なので、困ったときのNAML頼り。NAMLで質問してみました。
・フロントストラットバーを取り付ける際に使用するナットの締付けトルクはどれくらいでしょうか。他車のHP情報では4.5kgmくらいというのが目に付きましたが同じくらいで大丈夫でしょうか。
・今回のタワーバーは、片側2つのナットで取り付けるタイプでした。このような場合、取付時ストラット部のナットを外すのは2つだけで問題ないでしょうか。3つ全部外して締めなおしたほうがいいでしょうか。
その他気をつけたほうが良いことがあればついでに教えていただければ助かります。
  色々回答を頂きました。ML+ネット検索で判明した重要事項は以下のとおり。
・整備書によれば、締め付けトルクは2sm+−0.6sm。割と弱い。
・タワーバーを固定するナットは「セルフロックナット」。緩めたら新品を使用するのが原則。解説書には「ボルト等の破損のおそれがありますので再使用しないでください・・・云々」とあるそうです。
・ロックナットはゆるみ止め防止が目的。ちゃんとチェックするなら再使用も大丈夫(但し、段々トルクが緩くなるので、ネジ協会?では数回までと規定している模様)。ロックタイトの弱ないし中強度塗っても可。
・2点締めなら緩めるのは2箇所だけでもかまわない。3点外してアッパーマウント部分がずれる方が心配。
  でたー、セルフロックナット。緩み止め機能付きのナット。再使用不可らしい。具体的には、ここのナットはナット上部が三方向からカシメられており(要は少しネジ穴を塞ぐ形で潰されている)、ボルトに対して「キツイ」形状となっている。振動等による緩みを防いでいる。
セルフロックナット ←矢印の方向に圧力を掛けてネジ穴上部を潰し、ボルトに対する抵抗を増して抜けにくくしている(絵の白い部分がネジ穴、のつもり)。
なので、このナットを外す時はナットがボルトとの摩擦で熱を持つので「アッチッチ」とならない様注意が必要。
外すのもかなり固いですが、再使用して入れる時もかなりの重さを感じました。従って、今回は再利用OKと自分なりに判断しました。
  ということで、今回はナットは再利用で、取り付けに必要な2つのみを外す工法をとることにしました。当然、後で緩みチェックを実施します。ナットは必要により後から新品と差替できるし、今回は3つのナットのうち2つしか外さないので、最悪2つが緩んでも1つは残るという方法です。
タワーバー取付写真1
タワーバー取付写真2
  作業工程の写真はありませんが、要は車を平らなところにハンドル直進にセットして置き、ナットを左右2つづつ外し、タワーバーを共締めして取り付けるだけです。
 この際の締付トルクは、
「2sm+−0.6sm」。が、私の持っているトルクレンチは2.8smが最低トルク。げっ、と思ったが、手感覚よりマシ、と2.8smで締付けた。3点のナットで締付トルクをあわせるべく、外していないナットも2.8smで増締実施。
  次に車体に取り付けた後、車体に固定するステーとバーを繋ぐボルトを締め上げます。六角レンチとめがねレンチでギューッと締め上げます。ココが緩いとタワーバーの効果が消されてしまいます。
  最後に、干渉しているパイプを擁護する為、タワーバーの接触部位にビニールテープを巻き、摩擦による破損を防ぎます。
  さらに、パイプ側にタイラップを巻き、特に当りのきついカドやねじ山付近をガードしました。

4.完成!!!
タワーバー取付後エンジンルーム

←取り付け完了の図。ちょっと地味ですが、突っ張り棒としてがんばって頂きたい。
 なお、使用しての感想は「まだ良くわかりません」です。スポーツ感はあります(笑)。



         





<後日談>
 その後、2週間位後に増し締めしてみました。まず回らないだろうと高をくくっていたら、回る回る。トルクを間違えたかと思うほどでした。やっぱりセルフロックナットの再利用は拙かったのか。
 なので、「ロックタイトの弱ないし中強度塗っても可」というご意見を採用して、緩み止めを塗ってみることにしました。使用したのはこの商品。中強度ですので再度緩めたりもできます。アストロプロダクツで1050円で購入した「Permatex Medium Strength Threadlocker Blue」。輸入販売元/スナップオン・ツールズ!あの有名なスナポンでした。※でも一番安いのはディーラーでこのナットを発注することだと思います。多分100円/個もしないでしょう。
 こやつをナットが固定される辺りのボルトネジ部に塗って、締めなおすだけ。作業自体は極めて簡単です。

 ところが、締付けが全て完了した時点でも問題が発生していました。タワーバーを手で掴んで揺すってみたら、カタカタ動くんです。土台部分は固定したので、上部でのがたつきです。これではタワーバーの機能が発揮できません。
 カタツキの原因は何なのか。ココでは勝手に「買ってきたまんま、何の調節もせずにつけたから」と言うことにしました。長さが合っていないのではないか。タワーバーの取付に関する色々なHPを巡回するなかで、「突っ張るように調節する」という言葉が気になっていたのもあり、たまたま私のタワーバーには調整ネジ部がありましたので、いじってみようと言うことです。
 このタワーバーの場合、左右両端にアジャストできそうなナットが付いていますので、まずはコレらを緩めてみます。ナットを左右とも手前方向に回せば緩みます。
 回してみて分かったのですが、このナットは、コレ自体を回しても長さが変わるというものではなく、長さを変えるにはバー本体を回転させる必要があります。このナットは、バーの長さを固定するナットでした。
 従って、両端のナットを緩めて、バーを後ろ方向へ手で!回転させて、長さを伸ばして精一杯突っ張るように調節し、先ほどのナットを締め付けました。バーを回転させると言っても、もともとレガシィ用として製造されているものなので、何回もグルグル回すと言うことではありません。ホンの少々、1/4回転にも満たない程度のものです。
 今度は長さがピッタリになったためか、カタツキはなくなりました。また、ハンドリングの感じが取付前と少し変ったのが実感できました。ほんの少し、反応が良くなった感じです。