【KLEIN AttitudeXについて】
マウンテンバンクが欲しくなり、いろいろと検討しました。当初は、ジャイアントかゲーリーフィッシャーの2005年モデルで、10万円超のバイクの購入を考えていました。そこで、Pacific-18を買ったサイクルサービスおおやまさんに相談のメールを打ったところ、「店にある2004年モデルのKLEINを買わないか」との返信。まあ、現物を見てみようと思って、店に行ったのが運のつきでした。店には、このAttitudeXの美しい姿がありました。シルバークラウドの塗装はとてつもなく美しく、溶接部分も丁寧。しかもサイズはSで私にぴったり。これは運命、即決で「買った!」です。2004年モデルは型落ち寸前(購入日は12月23日)でしたが、AttitudeXのVブレーキ・モデルは今年が最後です。ディスクブレーキはいらないと思っているだけに、これを買うしかありませんでした。
このAttitudeXはフレームに金をかけているため、パーツが貧弱です。フォークはロックショックスのDuke
XC、リアディレーラはシマノのXTなので、これはOK。しかし、後がいただけません。クランクセット、サドル、ステム、ハンドルはトレック系列なのでボントレガーで、お世辞にも良いとは言えません。このほか、特にVブレーキのアヴィッドのSingle Digit 3、シマノのSPDペダル、M505では、フレームとあまりにアンバランスです。まあ、とても改造しがいがあるバイクと言えましょう。うーん、Pacific-18と同様、泥沼の改造にはまる恐れ、これありで、要注意ですね。←この一文は取り消しです。とことん改造して楽しむことにしました(笑)。12kgと少し重いので、軽量化の方向でいじってみたいと思います。
走りは、極太のタイヤが付いてるため、舗装道路ではどうかと思ったのですが、思いのほかスムーズに走ることができました。しかし、サイクリングロードなど舗装道路ではスピード面で辛いですね。ロードレーサーにバンバン抜かれていきました。ところがダートだと、とてつもなく頼りになります。ダートがこんなに面白いとは思わなかったです。今まで手も足も出なかった悪路を突破できる快感がたまりません!
【タイヤ】
年末に購入したMTB、クラインのAttitudeXには、26×2.35という極太のブロックタイヤが装備されています。このタイヤをはいて走ると、ロードレーサーの23Cのスリックタイヤなどに慣れた私には、ダンプカーに乗っているような感じがします。
さて、2.35ぐらいになるとタイヤ周長は随分あるのですね。ロードレーサーの700Cのホイールに比べ、26インチのホイールは随分小さいというイ
メージを持っていたのですが、この極太タイヤをはくと周長はほとんど変わらなくなります。実際、700×23Cが2096mmなのに対して、26×
2.35では2083mmで、その差はわずか13mmしかありません。ちょっと驚きです。
もう一つ、初めて知ったことがあります。MTBはトルク重視よりも回転数重視で走った方がいいのですね。見た目のゴツさから、MTBはトルクをかけてグ
イグイ走るものだと思っていたのですが、少なくとも舗装道路では私には無理です。やはり極太のタイヤをはくホイールは重く、長くは続きません。回転数を上
げるこぎ方でないとダメです。とはいえ、回転数を上げるには強靭な心肺機能がいりますから、これも難しいのですが(苦笑)
それはともあれ、違うタイプのバイクに乗ると、いろんな発見があって面白いです。ほんと、同じ自転車と言ってもロード系とMTBは別の乗り物ですね。もちろんタイヤをスリックにすれば、また違うのでしょうけど、このバイクはMTBらしくしておくつもりです
。
【タイヤと重量について】
自転車雑誌を見ていたら、サイズが2.35のMTB用タイヤの紹介記事があり、700gの軽量タイヤとの記述がありました。えっ、700gで軽いのです
か! 私のKLEIN AttitudeXのタイヤも2.35です。パーツのコスト削減を図っているAttitudeXのタイヤが“軽量タイヤ”であるわけがないですから、おそ
らく重さは800g〜1kgはあるでしょう。前後2本で2Kg近くになりますね。
なんか、クラクラしそうな重さです。折り畳み自転車のPacfic-18に履かせているステルビオや、ロードレーサーのオープンコルサなんぞは、とても
軽いですから、今までタイヤの重さなんかは気にしたことがありませんでした。ですから、前後のタイヤで2kgというのは、ちょっと考えられない重さです。
AttitudeXはフレームは軽いのですが、パーツが重く総重量12kgくらいになります。そのため軽量化の方向でパーツを変更しようと思っていまし
たが、タイヤは全くの盲点でした。ネットでブロックタイヤの重さを調べると、少し細身にすれば400〜500gのタイヤがありました。ということは、これ
らのタイヤに履き替えると1kgぐらいの軽量化になります。
数百グラム単位で軽量化を図る他のパーツに比べ、なんて効率的なんでしょう! 近く職場の友人と相模湖のMTBコースに行こうという話をしているので、それまでにタイヤを履き替えておくことにします。
【クランクセット/フロントディレーラー】
クラインはトレック系ということで、AttitudeXのクランクセットは当然ボントレガーです。「剛性は高いが変速性能がイマイチ」らしく、シマノの
XTあたりに交換するのが、クライン・ユーザーのお約束らしいです。シマノのフロントディレーラーと相性が悪いだけかもしれませんが、その辺はよく分かり
ません。まあ、しばらく使って様子をみることにしましょう。ちなみにフロントディレーラーはDeoreです。
クランクセットのアウターのチェーンリングは44T。MTBとしては普通のギアです。私はこれまで「よくこんな軽いギアで脚が余らないな」と思っていた
のですが、実際の乗ってみると、とんでもない。脚が余るどころか、ギアが余りました(苦笑)。ヘタをすると、アウターはいらないくらい。タイヤのときにも
書きましたが、あまりギア比を上げないで、脚の回転数で勝負するのがいいみたいです。
【クランクセット長について】
先日、MTBのAttitudeXのクランクを何気なく見ていて、少し“違和感”を感じました。なんか長い、そん
な感じがしました。そこで長さを測ってみて驚きました。175mmもあるのです。フレームはSサイズですので、てっきりクランクの長さは170mmと思っ
ていました。米国の自転車ですから、そんなものかもしれませんが、日本人の感覚から言うと170mm、もしくは165mmを使いますよね。現に私のロード
レーサーでは165mmを使っています。
そんなことよりもっと驚いたのは、175mmのクランクに私が全く気付かなかったことです。クランク長というのは、それぐらいライダーにとってアバウト
なものだったのですね(私だけかもしれませんが)。実は、「小柄な人はクランク長の短いものを使え」という定説に、以前から疑問を持っていました。私も小
柄で足も長くはないですが、だからと言って短いクランクがいいとは思えないのです。
クランクが短くなると、テコの長さが短くなるのと同じですから、同じ回転数では長いクランクより足に大きな負担がかかります。小柄な人はきゃしゃな人が
多いでしょうから、無条件で“重い”クランクを奨めるのは、いかがなものでしょうか。私の場合、ロードレーサーでは踏み込みたいので165mmのクランク
でいいです。しかし、AttitudeXや折り畳み自転車のPacific-18は、長めのクランクの方が調子いいと思っていました。まあ、175mmの
クランクに気付かなかったぐらいですから、それも当てになりませんが(苦笑)
ところで、クランクセットはXTに交換しようと思っています。その際には、さすがに175mmではなく170mmのクランクにするつもりです。それによって、サドルの高さなどが微妙に合わなくなるかもしれません。クランク長よりも、こちらの調整の方がシビアです。
【ペダル】
AttitudeXに付いてきたSPDペダル、このM505はどういうペダルなんでしょうかね。既に型落ちしたのか、シマノのカタログには載っていませ
んが、相当グレードの低いペダルであるのは確かです。色はブラックですが、単なる塗装らしくあっという間に剥げてきました。それにクリートのキャッチが難
しく、こぎ出しでもたついてしまいます。
こんな低グレードのペダルをつけるぐらいだったら、ペダルをつけないで売った方がよいでしょう。Attitudeのフレームが泣きます。まずは、このペダルあたりから交換することになりそうです。
ところで、このペダルには面白い付属品が付いていました。
【シフター】
KLEINのAttitudeXのパーツアセンブルで一番不可思議なのが、このDeoreのシフターとXTのリアディレーラの組み合わせ。
私は、シマノのコンポグレードでグレードの違いが一番はっきり体感できるのがシフターで、一番違いが分からないのがリアディレーラだと思っています。シ
フターはDeoreとXTでは段違いです。特にフロント変速では、Deoreでは変速するためのストローク量が大きく、相当押し込まないといけません。動
きもしぶく、見た目も安っぽいです。
一方、リアディレーラは私程度のレベルではDeoreとXTの性能の違いをほとんど体感できません。耐久性や重量はXTがはるかに優れていますが、XT
のデザインは最悪です。私はDeoreの艶かしいデザインが好きで、折り畳み自転車のPacific-18ではしばらくDeoreを使っていました。
だから、DeoreのシフターとXTのリアディレーラの組み合わせは強い違和感があります。シフターをLX、リアディレーラはフロントディレーラと合わ
せてDeoreぐらいにするのが順当ではないでしょうか。もっとも、今ではPacific-18でローノーマルのXTを使っている私には、トップノーマル
のDeoreのリアディレーラがMTBに付いてきても、困るのですが。
まあ、このDeoreのシフターも折をみて交換ですね。あまり好みではありませんが、いっそうのことデュアルコントロールの新型XTに替えようかなどと考えています。
【ブレーキレバー】
アヴィッドのFR-1とかいう製品ですが、なんかねぇ、やはり安っぽいです。アヴィド製品も悪くはないのですが、これはダメです。少しこすっただけで、簡単に塗装は剥げるし、評価の対象外ですね。
【サドル】
AttitudeXのサドルは、やはりトレック系、ボントレガーのFS 2000です。このサドル、私の好みに合いません。MTBなのでどっしりと座ることを考慮してか、横幅がありクッションのための厚みもあります。
AttitudeXの極太のフレームにマッチしていると言えなくもありませんが、私はこのサドルのおかげで、自転車全体が寝ぼけた印象を受けます。
“鋼鉄のお尻”を持つ私は、サドルを美意識だけで選べますから、このサドルはやはり交換ですね。SPDペダルなんかよりも早めに交換したいです。薄型の戦闘的なサドルにしましょう!
【ハンドル/ステム】
MTBのハンドルって長いですね。ロードレーサーや折り畳み自転車に乗ってきた人間には、考えられない長さです。特に折り畳み自転車のPacific-
18などは、短ければ短いほど扱いやすく、カッコイイと思っていましたから、MTBのハンドルの長さには思わず「えっ!」でした。
しかし、オフロードを走ってみて納得。ハンドルのバタツキを押さえ込むためには、確かにある程度長さがいります。その長さが、腕立て伏せの腕の幅だというのも、ナルホドです。腕立て伏せも、ハンドルを押させ込むのも、一番楽な腕の幅は同じですからね。
ただ、このAttitudeXのハンドルはデフォルトで60cmありますので、さすがに長すぎです。58cm程度にカットしたいと思っています。その後に、Pacific-18から外してお蔵入りしているオールカーボン製のバーエンドバーを装着することにしましょう。
ハンドルの高さも、もう少し低くしないといけませんね。サドルの位置より高いハンドルだと、とても疲れます。サドルの高さとおなじぐらいがいいのですが、とりあえずステムを天地逆さに付けてみて、様子を見ることにします。
【リアディレーラー/スプロケ】
ディレーラーはシマノのXTですが、AttitudeXの2004年モデルには本来、旧式つまりトップノーマルのものが付いています。ただ、私が購入したものは、そのディレーラーをBD-1に流用したとのことで、新たにローノーマル(ラピットライズ)の現行版XTが付いていました。折り畳み自転車のPacific-18でもローノーマルのXTを使っていますので、これはウェルカムです。ただ、このMTBに移植しようと思っていたXTがお蔵入りになりました。
スプロケはSRAM 970で、ギアレシオ11-34です。シマノのディレーラーとの相性はあまりよくないはずですが、今のところそんなに気にはなりません。見た目は少し安っぽいです。
【反射板などの付属品について】
AttitudeXには反射板や、チェーンが内側へ脱落するのを防止するプラスチック製円盤(名称は忘れました)が付いています。安全のためなんでしょうが、私には不要なので、すべて取り外しました。