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<第3章>

即挫折



すっかりボランティア活動に出遅れてしまった私、ボランティアにそろそろ〈燃え尽き症候群〉が出始めたとマスコミが伝える中、遅まきながらも少しはお役に立てるかしらと思い、震災後56日目の3月3日、神戸にてボランティア活動を始動したのでした。

とはいえ、初挑戦しでしたので、内心 ドキドキ・・!
 
まずは、ボランティアの登録をしようと思い、長田区役所に行きました。 
ところが、意外なことに、ボランティアに関する情報案内が見当たりません! 
3〜4人の職員さんに転々と聞いた末に辿り着いたところは、当区役所内の奥まった部屋に間借りしていたYMCAのボランティア受付窓口でした。 
つまり、区役所がボランティアを募集していたわけではなかったのでした。
日本のボランティア元年と言われた当時、当区役所に関しては、ボランティアの受け入れ体制はありませんでした。
でも、当区役所の職員さん達は親切でした♪
 
区役所内のYMCAの出先機関である受付窓口で登録を済ませ、彼らが教えてくれた同サークルの活動拠点に向かいました。 
徒歩約15分の道中、倒壊した家々が両側から路地をふさいでいて、その間隙を恐る恐る通り抜けなければならないところもありました。その辺りでは、何人もの方が死傷されたことでしょう・・ 
余震のことを考えると、本来、そのような路地は通るべきではないと思います。

YMCAの活動拠点に無事辿り着き、やる気満の私、仕事内容の説明を聞きました。
活動は外回りが主体で、その日の企画は震災でゴーストタウン化した地域の巡回でした。1人暮らしの高齢者の方を訪問するとのこと。
グループ毎に担当地区が割り当てられ、グループが一塊となって、瓦礫や道路の凸凹がある中を貸出自転車で巡回するというものです。 
自転車が足になるということを聞き、恥ずかしながら自転車に自信がない私、即刻 “撤退”を決めました・・
。。。ミヽ(。><)ノ ダダダダダッ

ノッケからいきなりの挫折です!(≧▽≦;)
YMCA(Young Men’s Christian Association “Young”という言葉に、あらためて納得しました(苦笑)

ちなみに私、自転車に全然乗れないワケではありません。。
子供の頃に練習して乗れるようになりました (^_^)v
今でも乗れると思います。但し、障害物がなければね・・ (*^^;;  
私が育ったところは道路の殆どがカーブの多い坂道で、しかも バスや普通車etc.の交通量が多い地域・・
なので、地域全体、自転車を足代わりに使う習慣はありません。
というワケで、私は小学生の一時期以降、自転車に乗ったことがないのであります・・ ぽりぽり 

これしきのショックにめげている場合ではありません!
『ここに来たからにはなんらかの情報をゲットしよう!』と、YMCAの掲示板を見ました。

そして、長田区内の避難所地図を発見!
その地図から最寄(YMCAから)の避難所を探し出し、次にそこに飛び込むことに決めました! 

3月当時、長田区内の避難所は、区を南北に二分した南半分の地域に集中分布し、私が次に向かおうとしていた避難所は、その南半分の北限に位置していました。 

  

  

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