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<第23章>

なんでも係



ここから、単発的な作業(第9章H参照)についてお伝えします。
 
「ちょっと、ボランティアさん! 誰か手伝ってくれる〜?」の、学校側のボランティア監督や行政さんからの呼びかけに応じて、そのときどきで都合のつくボランティアが “なんでも係” としてお手伝いに借り出されることがありました。 
その中で私がお手伝いをさせてもらったのは、【掲示物の整理】、【避難所内の引越し】、【炊き出し】です。と、そうそう、第6章の最後でお伝えしました“戦慄?の使い走り”もさせていただきました(笑)  
 

【掲示板の整理】ついて

3月初旬、避難所となっていた学校の玄関は、壁のほぼ全面が臨時の公共掲示板と化していて、外部団体や個人からの情報が無秩序に貼られてありました。 
私達ボランティアは教職員とともに、その時点で不要になった情報や重複している情報を整理し、必要な情報だけを手作りの簡易掲示板(材料はベニヤ板と角材)に新たに貼り替える作業をしました。 
撤去されたものも含めて、次のような情報が目立ちました。 

「家屋の解体・修理を請け負います」、「避難所生活をしている人のペットを預かります」、「銭湯を営業します」他、宗教の勧誘、在日韓国朝鮮人向けのハングル文字による情報etc.

 
【避難所内の引越し】のお手伝いについて

3月初旬、避難所内の住民人口がピーク時より少し減ったとのことで、それまで教室や体育館に入れずにコンクリートの廊下で寝起きしてをおられた住民さん全員が、ようやく教室および体育館に入れるようになりました。 
ボランティアはその移動のお手伝いをしました。
着の身着のままで避難して来られた住民さん達の引越し荷物、その中で最も大きいものは布団類でした。 
ボランティアは外出中の住民さんの荷物を運びました。 

新たに住民さんが加わられることによって教室や体育館内の住民さん1人当たりのスペースが狭くなることから、心身共に疲れ切った住民さん同士の衝突が起きないようにと、ボランティアが「どうぞよろしくお願いしまね♪」と 同室の住民さん達に言って回りました。 
また、新しく来られた方の生活スペース(寝る場所)が確保できるかどうかを確認し、場合によっては、他の住民さんに少しずつ場所を移動して頂くよう、ボランティアの方からお願いをしました。
 

当避難所では ボランティアは住民さん達から大切にして頂いてましたし、また、尊重もして頂いてましたので、おかげで とても動きやすい環境にありました。 
また、住民さん同士が助け合っておられたこともあり、引越しはとてもスムーズでした。 
 

【炊き出し】のお手伝いについて 

当避難所には常設の炊き出し部が2つありました。 
1つは 有志の住民さん達が運営している常設の炊き出し部(愛称「地獄釜」)、もう1つは ボーイスカウトが主催する常設の炊き出し部。 

そして、それらの常設の炊き出しとは別に、避難所住民さんおよび外部の団体(東北地方や四国地方他からのボランティア団体、地元のキリスト教会のメンバー等)による炊き出しのイベントもありました。
私が覚えている3月のイベントのメニューは次のとおり。

甘酒、粕汁、豚汁、煮麺or 入麺)、カレーライス、おぜんざい、磯辺焼き、焼肉、お好み焼き

これらの炊き出しで人手が足りない場合に “なんでも係” のボランティアが借り出されました。 
ちなみに私は、ボランティア団体による煮麺(or 入麺)と避難所住民さんによるお好み焼きのお手伝いをさせて頂きました。 


  

  

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