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食べ物ノート
食べたもの、飲んだもの、作ったもの、いただいたものなどなど、
思いつくままつづりました。レシピも載っています。
こんにゃく
かきもち
簡単チーズ
かんきつ類のカード
ビンボーアップルパイ
こんにゃく
山里に来て驚いたのは、おばあさんたちが元気のいいことだ。彼女たちは、畑で野菜を栽培し、余った野菜で漬物を漬け、豆腐を作り、こんにゃくまで作る。この手作りこんにゃくがめっぽう旨い。去年、私はIさんにはじめて教えてもらい、2度ほど作った。町の知人たちに送ると、「うまいうまい」と喜ばれ、気をよくして、今年もコンニャクイモを手に入れたので、作ってみた。ところが、水の加減が少なすぎて、やたら固いこんにゃくになった。それでも、田舎らしいこんにゃくになり、しこしこした歯ざわりがおせちの旨煮に合った。
そんな話をKさんにしたら、彼女が前日作ったばかりのこんにゃくを出してきてくれた。もともちして深い味がある、いいこんにゃくだった。今度は、Kさんに教わった方法で作ってみようと思う。
●Iさんに教わったこんにゃくの作り方
材料:こんにゃく芋1kg 凝固剤(「お母さん用精製ソーダ」)37〜45g(湯300ccで溶く)
こんにゃく芋500gをよく水洗いし、泥を落とす。鍋に水を多めに入れて芋を加え、30分から40分ほど、やわらかくなるまでゆでる。
芋をざるにあけて冷ます。ゆで汁は捨てないで残しておく。
芋の皮と芽を取り除き、2センチほどの輪切りにする。
ミキサーに、芋とゆで汁を入れてよく練る。芋二切れに対して、ミキサーの三分の一ほど汁を入れる。芋は少なめにする。ゆで汁が足らなかったら、水を足す。このとき使ったゆで汁と水がそのままこんにゃくになる。
4で練った芋を大きなボールにあけ、均一に混ぜる。1時間くらいそのまま放置して粘りを出す。
芋に、湯で溶いた凝固剤を一気に入れて、手早くかき回す。一度分離するが、根気よくかき混ぜる。このとき湯を足してやり、固さを調節する。
粘りの出たこんにゃく芋をバットに流しいれ、放置する。
適当な大きさに切り分け、鍋で煮る。沸騰したら弱火で1時間ほどゆでる。
調理する前にあらに10分ほどゆでて、凝固剤のあくを抜く。
* 「お母さん用精製ソーダ」というのは商品名。こんにゃく芋を買うと、凝固剤がついてくることがあるが、このあたりの人はそれはあまり使わない。代わりに「お母さん用精製ソーダ」を使う。私が、住宅用洗剤として使っていたものだ。熱い湯で溶いて、たわしにつけ、浴槽や洗面所、魔法瓶などを拭くと、とてもきれいになる。たたみも壁も拭く。二度拭きの必要が無いのでらくだ。食品用になってはいないのだそうだが、問題はないようだ。よその町の人が、この凝固剤を使っているという話を聞いたこともある。
●Kさんに教わったこんにゃくの作り方
材料:こんにゃく芋500g 凝固剤(「お母さん用精製ソーダ」)50g
芋をよく洗う。芽と汚いところだけ取り除く。皮はむかない。
細かくさいころ状に切る。
バケツに水を八分め入れて、ミキサーの隣に置く。
芋を三分の一ずついれ、バケツの水を、ミキサーが回る程度に入れて、攪拌する。
ミキサーにかけたものは先に用意したバケツの水の中に入れる。
そのまま30分から40分放置する。
バケツの中を見ると、上のほうにごみなどが浮き、下に芋が沈殿している。ゆっくりバケツを傾けて、上澄みを捨てる。
下に残ったものだけを、棒でよく練る。このとき、よく練れば練るほど粘りが出る。
ソーダに熱い湯を少し注ぎ、溶かしておく。
バケツの中の芋に、ソーダ水を3度ほどに分けて入れる。いったん分離するが、練るうちに、またどろどろになる。
パッドの中に芋を注ぎいれ、手でぺたぺたと空気が入らないようにして押し付ける。
2、3時間ほうっておく。一晩置いておいてもよい。
大なべに湯を煮立たせる。こんにゃくに切れ目を入れ、竹べらで掬い取る。このとき、表面に水を注ぎいれると、すくいやすい。
煮立った湯に静かに入れてゆでる。あまりいじると形が壊れるので、注意する。
表面が白っぽくなるまでゆで、そのままさます。
食べてみてソーダのあくが残るようなら、もう一度ゆでる。
ゆでた水にそのままつけておくとよい。新しい水だけにすると、こんにゃくがやわらかくなるので、しばらくたったら、ゆでた水に新しい水を足して保存する。
* Kさんの話では、「こんにゃくの作り方はいろいろあって、いろんなやり方でやってみた。この方法は、とても簡単。水加減の必要が無い。ただ、上澄みを捨てれば、いる分だけの水分を保ったこんにゃくの下地ができている。いい方法を知った」と、のこと。
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かきもち
おへげとかおへぎともいうらしい。この山里では作らないようだ。数年前、知人が作ったのを食べてから、冬になると作らないではいられなくなった。
今年の冬は、昨年はじめて自分で作ったもち米を使った。無農薬、無肥料で栽培し、天日干しした米だ。イノシシに3分の1近くやられたが、5人の女性で作って、一人14升も手に入った。初めて米作の真似事をして初めて手に入れた貴重な米だ。暮れに、玄米餅とタカキビ餅、キビ餅をついて知人に送ったら、「もともと餅はあまり好きでなかったが、このおもちは最高。うまい!」といってもらえた。
もちつき機さえあれば、かきもちの作り方は簡単だ。
もちをつき、砂糖を入れてさらにつく。そのとき、好きな具を適宜入れる。クルミ、ゴマ、トウガラシ、エビ、アオノリ、アーモンド、チーズなどなど。
砂糖は好みの量を入れればよいが、私は控えめにして、塩もひとつまみ入れている。砂糖をまったく入れないで、干しえびと塩だけのかきもちもこしらえたことがある。とても固いが、味わい深かった。
今年は、玄米を少しついてから、ぬかと一緒に蒸して、三温糖、ゴマを入れてついたものと、同じように玄米を少しだけつき、タカキビのぬかを入れて蒸したものに、三温糖、胡桃を入れてついたものを作った。
つきあがったら、せんべいの入っている銀色の四角いアルミ缶(深めの缶のほうがよい)にラップを敷き、もちを流し入れる。固くなったら、薄く切る。そして、ざるに並べて陰干しするのだが、薄く切りすぎると米の味が減る。厚すぎるとなかなか乾かない。このとき、日に当てるとだめだ。粉々に砕けてしまう。毎朝、毎晩、かきもちが反りあがるたびに裏返す。この作業がなかなか大変なのだが、今年は、4日ほどでよく乾いた。寒かったせいか、部屋にストーブを入れたせいかわからない。
オーブンで170度、15分ほど焼く。オーブンの種類によって、かきもちの厚さによって、焼ける時間が変わってくるので、注意する。揚げてもおいしい。
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簡単チーズ
ヨーグルトから作った、手軽にできるチーズだ。
まずヨーグルトをガーゼにあける。口を紐で縛って吊るし、下にボールを置いてヨーグルトから出た水(乳清)を受ける。
一晩たつと、水が出なくなる。ガーゼの中身を器に入れ、塩、スパイス、フレッシュハーブの刻んだものを加える。パンに塗って食べるのだが、クリームチーズのような味がして、なかなか好評だ。私は、タイム、オレガノ、バジル、ミントなど、庭にあるハーブを適当に刻んで入れている。
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かんきつ類のカード
イギリスでは、レモンで作る「レモンチーズ」が朝食には欠かせない栄養食品なのだそうだ。このカードは、レモンチーズと同じ材料で作る。かんきつ類ならなんでもよい。
無塩バターに卵、砂糖を加え、湯せんにしながらよく混ぜる。卵が煮えないように注意する。夏みかんやはっさくなどは果汁を絞っておく。バター類がよく混ざったら、ざるで漉し、果汁を入れて、湯せんにする。ときどきかき混ぜて、どろっとするまで火を入れる。
甘酸っぱくて上品な味だ。バターがふんだんに入った、ぜいたくな食べ物だ。
無農薬の夏みかんなどが手に入ったときは、皮をピールにし、果汁をカードにして冷凍しておく。
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ビンボーアップルパイ
バターも砂糖も使わないのに、とてもおいしいアップルパイ。
今年はじめて作ってみたのだが、意外に好評なので気をよくしている。甘い物好きの人でも、結構口に合うようで、子供たちもおいしいと言う。私のこのパイを食べてから、「自分で作ったリンゴジャムが急に甘く感じるようになった」という知人もいる。
バターの入った普通のパイよりも何倍も簡単にできるところもいいと思う。
材料は薄力粉または中力粉250g、ごま油大匙5杯、水120g、塩少々。油はオリーブ油や菜種油でもOK。
粉類と油をすり混ぜて、そこに水を少しずつ入れて混ぜ合わせる。油と粉がなじんでなくてもいいから、だいたい混ざったところで、平たく形を整え、ビニール袋に入れて冷蔵庫で寝かせる。
寝かせている間に、リンゴを煮る。皮を剥き、イチョウ切りにして、塩を振りかけておく。厚手のナベにリンゴを塩ごと入れ、弱火にかける。焦げ付かないようときどき木べらなどでかき混ぜる。しばらくするとリンゴから水気が出てやわらかくなる。たくさん作って小分けして冷凍しておけば、アップルソースにしたり、カレーに混ぜたりと重宝する。
生地が少し固くなって扱いやすくなったら冷蔵庫から取り出し、二つに切りわける。麺台において、、麺棒で伸ばしては折り、折っては伸ばすを繰り返す。全体に生地がなじんできたところで、厚さ3ミリほどに伸ばし、パイ皿に敷く。
生地にフォークで穴を開け、230度に暖めたオーブンで10分ほど焼く。
薄いキツネ色になったら取り出し、煮たリンゴを載せる。シナモンとナツメグを振り、上からもう一枚の生地をかぶせ、フォークで穴を開ける。
230度のオーブンで30分ほど焼く。
余った生地は、カレー粉、七味、ゴマ、シナモンなどを振って伸ばし、拍子木などに切って焼くと、大人向きのスナック菓子になる。層ができているので、砂糖やバターが入っていなくても、さして固くはならない。
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