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タカキビのこと
タカキビは、実は食料に、穂はほうきに、殻は染色材料に、茎は屋根葺きに使われていました。
衣食住にわたって人々の生活に根付いていたタカキビの栽培が、山里で復活しました。
タカキビ
タカキビの会
タカキビツアー
白いタカキビを見る
タカキビ
タカキビは、モロコシの一種で禾本科の植物だ。原産地はアフリカ。中国名はコウリャン。丈が高いところから「タカキビ」と名づけられたらしい。 雑穀のひとつで、主要な穀類として今でもアメリカやアフリカ、インドなどで栽培されており、飼料用作物でもある。
日本では、山村のあちこちで作られていた。このあたりでは、昭和20年代ころまで、一般の農家で赤い実のもち系のタカキビを栽培したという。実は粉にして団子にし、実をとったあとの穂と茎でほうきを作り、赤い殻は煮出して、その汁で1年分の家族の箸を染めたそうだ。箸は竹製で、自家製だった。(go to
草木染めノート
)
タカキビ団子のぜんざいは、大人の小腹ふさぎや子供たちのおやつだったが、小豆のぜんざいにはめったに登場せず、たいていはかぼちゃ汁粉だった。「あれはまずかった。いまさら食べたくはない」と言う老人もいる。
一方、「お母さんが作ってくれたあの団子の味が忘れられない」と、20年前に種を手に入れ、作り始めた女性もいる。
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タカキビの会
タカキビに郷愁を感じる年配の女性たちを中心に、一昨年、「タカキビの会」が誕生した。
種蒔きしてタカキビを育て、実や粉を販売するほか、タカキビうどん、タカキビおやき、タカキビクッキーなど、食材としての利用法を研究し、講習会も開催している。
講習会では、実をしごいたあとの穂を使ったほうき、ところどころ赤くて美しい茎を使ったすだれやタペストリーなども作る。タカキビの会が栽培し収穫したタカキビの粉・粒は、一定期間のみ、どんぐり横丁(
http://www.dongurinosato.com/yokocho.html
)で販売している。
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タカキビツアー
昨年9月12日(日)、大阪の日本コナモン協会主宰(
http://konamon.com/main.html
)の「タカキビツアー」が、稲武地区で開催された。会長の熊谷真菜さん(
http://www.kumagaimana.jp/
)をはじめとした協会事務局のスタッフのほか、東京、横浜、和歌山などからも参加者が集まった。当日はタカキビの刈り取りのあと、タカキビのだんご汁と協会の方々が焼いたたこ焼きで昼食。午後は、タカキビうどん、タカキビクッキー、タカキビソーセージなど、タカキビ料理の実習を行った。
また、協会会員でもある信州大学農学部の松島憲一先生に、タカキビについての講義を受けた。(
http://www.saitamaya.net/carlos/index.htm
)
ツアーが縁で、協会のHPに、「稲武からのコナモンだより」の通信を引き受ける。タカキビの会の活動のほか、石窯や石窯の会の活動など、山里のコナモン(粉食)の情報を送る予定だ。
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白いタカキビを見る
松島先生の講義がきっかけになって、翌月の10月13日(水)、タカキビの会は、信州大学を訪問した。タカキビの専門家・助教授の春日重光先生の案内で、タカキビ畑を案内していただいた。
信州の山々を望む広い畑に植えられた300から400種類ものタカキビは、訪れたときにはほとんど収穫が終わっていたが、それでも、私達が見たことのないタカキビがまだ畑に残っていた。タカキビ=赤でしかも背が高いものと思い込んでいたので、驚いた。
なかでも白いたかきびは、紡錘形というのか、とうもろこしの皮をむいたような形で、タカキビのイメージとはかけ離れている。先生の話では、「日本のタカキビは、ばらばらの穂が多い。紡錘形だと湿気を帯びてかびやすいからだ。でも、アメリカやインドで栽培されている白い紡錘形のタカキビの中に、いい味ものものがある」という。日本のタカキビは、ポリフェノールが多いのが特徴だが、鳥には人気がなく、ついばんではいかないという。
いま、先生は、味のいい外来のタカキビと日本の湿気に強いタカキビの交配種を作っている。10年かかるとのことだ。他の種と交じらないようにするのが大変だそうだ。
赤いタカキビのなかでも、私達が栽培しているものよりもっと赤いタカキビもあるのだそうで、染色したら、より鮮やかな赤色が出そうだ。ドライフラワー向きのタカキビやほうきにするのに便利な茎なしのタカキビもあると知り、どれもこれも育ててみたくなった。
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